ファンレス無音PCと静音PCのためのケース比較と選び方まとめ

無音or静音PCを作るにあたってPCケースをサーベイした結果を覚書としてまとめておきます。

ファンレスで無音PCを作ったり、ファンを付けるものの静音にしたい場合はPCケース選びがとても重要です。PCケースというのは一度買ったら長く使えます。おそらくPCパーツの中で最も長く使えるのはPCケースです。

電源を取り替えていけばPCケースは長持ちするので数万円以上しても良いケースを選んでおけばずっと使えます。

特にファンレスPCを作る場合は、ファンレスのためのPCケース選びがPC構成全体の90%以上を占めるほど重要なポイントです。

インデックス:

ファンレスPCは「1.ヒートパイプでケースに熱を運ぶ」「2.メッシュ構造にして通気を良くする」の2パターン

ファンレスPCの製作において最も重要となるのがPCケースの選定です。

ファンレスPCにおけるPCケースには主に2通りあります。

ヒートパイプでケース側面まで熱を運ぶタイプがおすすめ

ファンレスPCを作る上でケースの選択は2通りで、1つ目がヒートパイプを使ってCPUやGPUの熱をケース側面まで運び、ケース本体から外部へ熱を逃がすもの。2つ目がメッシュ状のケースで、通気性を良くしてケース内部と外部が事実上一体化しているようにして、ケース内部の熱気を外部へ自然と逃がすようになっているタイプです。

おすすめは前者です。後者のメッシュケースの場合どうしても熱がこもりがちになり、CPUの冷却のみで精一杯で、TDP75W級のPalit製ファンレスグラボだとしても冷やし切れません。

ヒートパイプでケース側面まで熱を運ぶタイプのファンレス無音PCケース

ファンレスPCケースの原理は非常に簡潔で古典的なものですが未だにこれといった完成形のケースが販売されていません。ファン搭載型の小型PCケースとしてはDan Caseが一つの最終形の答えを出してくれたものの、ファンレスPCケースはまだまだ発展途上です。

Calyos NSG-S0

ベルギーのCalyos社が開発したファンレスPCケースです。2016年にプロトタイプを発表し、2017年から出資の受付を開始。2018年9月以降に納入予定のようです。

このファンレスケースはTDP180WまでのCPUを冷却できます。Core i7 8700KはTDP95W、Core i9 7980XEはTDP160Wであることからしても十分な冷却性能です。Xeonプロセッサも大多数はOKですが、中にはXeon Platinum 8180のように28コア56スレッドでTDP205Wのものがあるので、ごく少数ですが冷却しきれないCPUもあります。

さらにグラフィックボード(discrete GPU)はTDP250Wまで冷却できます。これは1080TiなどのTDP250Wグラボを念頭に置いている冷却能力であることは言うまでもありません。

電源は一般的な標準化されているATX電源が利用できます。特殊サイズの電源を別途購入させるようなケースではないのは評価できます。Seasonicの600Wファンレス電源がいいでしょう。

価格は1,000ユーロ近くで送料が別途かかります。ファンレス志向の人にとっては有り難いPCケースですが、世の中の全PC端末の数からみたら需要が無いに等しいニッチなPCケースなのでこのくらいの価格になってしまうのでしょう。しかしこれほどの価格でも殆ど純利益が出ないと思われるほどの「好きでやっている」感があるファンレスPCケースです。SLI対応版のこのケースが20万円程度で買えるなら使ってみたいと思っています。

現在私が購入を検討しているのはこのケースですが、発送が始まってレビューが出てきてからにする予定です。本当にTDP250Wのグラボを冷やし続けることができるのか(一定の温度でピークアウトしてくれるのか)を確認したいからです。

また、以下のオプション品が実際にリリースされるかどうかも注視しています。

・NSG S0 as a closed chassis

これはオプション品の一つですが、上蓋が付いているのがわかります。標準モデルのままでは上蓋はなく開放型です。つまりホコリが積もってしまいます。ファンレスの大きなメリットとしては無音であること、ファンや水冷ポンプなどの駆動部品が無いことによる可用性の向上(平均故障間隔の長期化)がありますが、ホコリを吸い込まないためPCパーツの掃除が不要になるという点もファンレスのメリットの一つです。

しかしこのケースでは開放型が原則であり上蓋は付いていません。それだと定期的に掃除が必要になってしまいます。この上蓋はオプション品として提供される予定らしいので、本当にこの「カバー」が発売されるのかどうかも注目しています。

・NSG S0 SLI version

そしてこのSLI対応のオプションは非常に楽しみにしています。これが本当にリリースされれば、小型を突き詰めたDan Caseのように、ファンレスを突き詰めたPCケースとしてNSG S0は一つの答えになると思っています。

この写真のように、PCケース前面のヒートシンクをもう一つ背面に追加したものがSLI versionです。

このように片方のグラボは前面のヒートシンクへ熱を送り、もう片方のグラボは背面のヒートシンクへヒートパイプで熱を送っています。

気になるのはこのSLI Versionが単なる追加の「オプション品」なのかどうかという点です。これは標準モデルに後から「ヒートシンクのみ追加」できるものではなく、最初から完成品として”SLI Version”が販売されるのではないかと予想しています。これも様子見している一要因です。

この点は公式サイトの質問掲示板でもちょくちょく質問している人がいて、「既にStandardタイプをオーダーしたがSLI版が欲しいのでキャンセルできないか?」というものや「Standardタイプに後からオプションとして追加できるのか?」という質問が出ています。

回答は明確ではなく言葉を濁しています。「まずは既にオーダー頂いたものをお届するのが私達(Calyos)の責務です」といった答えや、「SLI版にするためにはStandard版をfixする必要がある」という回答もありClearな回答がありません。つまりCalyosとしても、まだSLI版がどのような形態になるのか詰めきれていないと思われます。Standard版にプラスαとして完全にモジュール化された後付のオプションとしてSLI版にできるのか、最初から別物として組み上げないと難しいのか、こればっかりはまだ確かなことは言えないようです。

既にオーダーした人が「私はSLI版がほしいからキャンセルできないか?」と質問してもCalyosは「はいわかりました」と掲示板で回答していないため、SLI版の画像を載せたばかりに少し混乱が起きているようです。私の場合はIce Lake+2019年春頃に発売される次世代GTX TDP250Wグラボで組む予定で全く急いでいないので、こういうときは注文せずに「様子見」という選択肢が一番賢明です。

またもう一つこのSLI Versionには課題があります。それは電源をどうするかです。今のところファンレス電源としては「Seasonic Flagship PRIME Titanium 600 Fanless SSR-600TL」が最上位であり、この600W容量を超えるファンレス電源はありません。

1080TiのようなTDP250WをSLI構成にすると発熱量だけでも500Wになります。消費電力は発熱量よりも大きくなるので消費電力は600W程度になるでしょう。

またCPUをCore i7にすればTDP95W(消費電力は110W)程度、Core i9にすればTDP160W(消費電力は180W)程度になります。グラボ2枚とCPUの消費電力を賄うだけのファンレス電源は現状で入手困難です。

次善の策として、Seasonicの1KW電源「PRIME Ultra 1000W 80 PLUS Titanium SSR-1000TR」を使う手もあります。しかしこれは静音とは言えファンが付属しています。せっかくここまでファンレスPCケースにこだわったのに最後の最後で妥協してファン付きの電源を使うのは「ファンレスPC」としては疑問符が付きます。

Seasonicから800Wのファンレス電源が出てくれれば、TDP95WのCore i7+TDP250WのGeForceGTX2枚で運用できるので、ここまでくればファンレスPCの完成形と言えそうです。

Streacom DB6

2017年5月に発表されたものの本当に発売されるのか未定のPCケースです。

このPCケースは2つの側面のヒートシンクを利用してCPUとグラボチップを冷却します。対応TDPは片方のヒートシンクにつき125Wです。125WもあればGeForceGTX1160や1060のようなTDP120Wのグラボを冷やすことができます。またCPUについてもIntel HD Graphicsを搭載したデスクトップ向けCPU(TDP95W)も余裕で、Intel HD Graphicsを搭載していないCore i9未満のCPUなら冷却できます。

このPCケースの欠点は外形サイズが大きすぎることです。横幅が24.5cm、奥行が34cm、高さが36cmであり、大型と小型の境界となる目安の1辺あたり30cmを超えてしまっています。このPCケースはMicroATXフォームファクタ対応ですが、わざわざMicroATXに対応させるためにこの大きな外形サイズになったのではありません。

まずTDP120WのGeForceGTX1160や1060を冷却するレベルのヒートシンクを用意するというのが前提としてあり、しかしそれを実現するためにはPCケースを大きくせざるを得なかったわけです。PCケースが大きくなってしまったので余裕でMicroATXマザーボードも入るようになり、どうせならMicroATX対応にしてしまおうという流れでMicroATX対応になったようです。

PCケースが大きくなってしまったのでATX電源にも対応しています。そこは評価できるポイントです。ただこの大きさなら2080Tiや1080TiなどのTDP250W級も冷却できるようにして欲しいものでした。

HDPLEX H5 2nd Gen Fanless PC Case

米国のHDPLEX社は他にもいくつかファンレスケースを販売していますが、その中でも最上位と位置づけられているのがこのH5です。

ATXフォームファクタのマザーボードも搭載可能ですが、そうするとSFX電源までしかケース内に入らなくなります。今のところファンレスのSFX規格電源はないので、ATXサイズのマザーボードを搭載するのは不利です。Micro ATXでも同様にSFX電源までのサイズです。

ところがMini ITXマザーボードを搭載するとATX規格電源も搭載できるようになります。よってこのH5ケースを使うとしたらMini ITXマザーボードがおすすめです。電源はSilverStoneの520Wファンレス電源か、米国Amazon.comからSeasonicのPRIMEシリーズ600Wファンレス電源を個人輸入すればいいでしょう。

このようにATX電源を搭載するとモジュール化された電源ケーブルのコネクタが丁度空きスペースに出るように設置できます。この写真では2.5インチSSDが搭載されてしまっていますが、M.2 SSDを使うならさらに広々とできます。電源ケーブルの引き回しに苦労しなくて済むケースです。

このPCケースの欠点はCPUで95W、グラボで95WまでのTDPまでしか冷却できないことです。

CPUでTDP95Wという点は十分です。iGPU(オンボードグラフィクス)を搭載したCore i7のTDPは95W程度なので問題なく冷却できます。

問題はグラボであり、GeForceGTXのTDPは1050Tiで75W、1060で120Wにもなります。

1050Tiは余裕で冷やせますが、そもそも1050TiはPalit社のKalmXシリーズでファンレスグラボが出てるくらいですからそれをファンレス化できてもさほど差分を生み出せません。

しかも1050Tiよりひとつ上の1060になってしまうとTDPが一気に120Wまで跳ね上がるので、このPCケースだと無理してようやく1060程度のグラボで我慢ということになります。

このHDPLEX公式サイトでは試作品のレビューをしていますが、その中でGeForceGTX1070(TDP150W)を搭載するというものがありました。しかしこれは1070の動作周波数を下げてTDP105Wまで落として運用するというものでした。コア数が重要で動作周波数は低くてもいいという並列性の高いアプリケーション実行用ならいいでしょうが、ゲーム用途になるとあまりいい運用方法とは言えません。

ATX電源が利用できるしなかなかいい線をいっているファンレスPCケースなのですが、Calyos NSG-S0、Streacom DB6に次いで第3番目に欲しいくらいのケースといった印象です。

一応リンクは貼っておきますが、HDPLEX公式サイトから買ったほうがいいです。公式サイトからなら3万円ほどで買えます。

Streacom DB4

このケースはCPUの熱をヒートパイプでPCケース側面まで運び、ヒートシンクとなっているケース側面から外部に熱を放出します。

この標準装備のヒートパイプでTDP65WまでのCPUを冷却することができます。Intel CoreでいうとCore i7 8700をファンレスで冷却できるということです。

さらに、別売りのオプション品として売られている”LH6 CPU Cooling Kit for DB4”を使うとTDP110WまでのCPUをファンレスで冷却することができます。ただしそれは冷房が効いている空調が整備された部屋に置かれているという前提のため、実際はTDP95WのCore i7冷却は難しいかもしれません。

・Streacom LH6 CPU Cooling Kit for DB4

以下の画像の製品が、DB4ケースをTDP110Wに対応させるためのヒートパイプです。

このオプション品と標準搭載のヒートパイプを合わせると以下のようになります。

標準装備のヒートパイプのみだとCPUと平行なケース側面からの放熱のみですが、オプション品を追加すると四方にあるケースの側面のうち、画像の手前にある側面からの放熱も追加して冷却することになります。

またオプション品にはグラボをファンレスで冷却するためのヒートシンクもあります。

・Streacom GPU Cooling Kit for DB4

このヒートパイプを使うとTDP75Wまでのグラフィックボードをファンレスで冷やすことができます。先程のCPU冷却ではPCケースの4つの側面のうち2つを使用していましたが、このGPU冷却では残りのの2つのPCケース側面のうち1つを利用して冷却します。残った最後の1つの側面はファンレス電源の冷却用です。

またTDP75WというのはNVIDIA Pascal世代でいうとGeForce GTX 1050Tiが該当します。この1050TiはPalit社からKalmXシリーズとしてファンレスグラボが販売されていることでも有名です。

ただし、いくらPalit社のファンレスグラボでもそのままこのStreacom DB4ケースに格納できるわけではありません。このPCケースは密閉型のいわゆる「窒息ケース」なので、内部にそのままファンレスグラボを入れてしまうと内部に熱がこもってしまいます。そのため、ファンレスグラボを既に持っていたとしても、そのグラボのヒートシンクを取り外してからDB4専用のヒートパイプを取り付けてPCケース側面から熱を拡散させるようにしなければなりません。

よってこのStreacom DB4ケースに組み込むグラボはPalit社のKalmXファンレスグラボである必要はありません。適当なメーカーの1050Tiを買ってきてそれに付属しているファンとヒートシンクを取り外せばいいだけです。

しかしこのケースは決して100点満点ではありません。まずMiniITXケースの割には1辺が26cm程度の立方体であり体積が決して小型とは言えないことです。体積が7.2リットルしかないことで有名な「Dan Cases A4-SFX」と比較するとかなり大きいPCケースです。

またPC電源についてもATXやSFXといった標準化されたサイズの電源が使用できません。PCケースの販売元と同じStreacomから販売されているZF240という特殊サイズのファンレス電源を使うことになります。もしこの電源の販売が終わってしまったら事実上このケースは使えなくなってしまいます。ACアダプタに頼って使うことになりますが、ACアダプタは365日24時間連続で電源をONにする前提で作られていないので信頼性の面で微妙です。

・ZF240 Fanless 240W ZeroFlex PSU

2万円以上する高価な電源ですが価格の高さについては十分許容できます。標準規格サイズでないことから販売量のスケールメリットを享受できないのでどうしても製造原価が高くなるのは仕方ありません。

ただし電源容量240Wは少ないと思います。TDP95WのCPUとTDP75Wのグラボ+SSDでピーク電力をギリギリ捌けるくらいです。TDP95Wの発熱量のCPUでもピーク電力は110Wを超えますし、TDP75Wのグラボもピーク電力は90Wくらいにはなります。比較的ケース内は空きスペースがあるので、できればATX電源に対応してほしいところでした。

その点を解決しているのが以下のPCケースです。

Streacom FC8 Alpha Fanless Chassis

ファンレスPCケースはどうしても大型ケースになりがちですが、このFC8は比較的小さなPCケースです。

ファンレスにする以上ヒートシンクの表面積を増やすしかありません。そのため小型にするとどうしても冷却能力が下がってしまうので、このFC8はTDP65Wまでが推奨されており、空調がしっかりしている(要は夏場でも冷房がしっかり効いている)部屋なら最大でTDP95Wまで可能と公式にアナウンスされています。

私は小型PCケースが好きなのでその点は魅力的なのですが、以下の理由で採用せずにいます。

まず1つ目の理由としてTDP95W級のCPUを冷却するには心もとないことです。このPCケースはグラボが挿せないと思っておいたほうがいいです。そうなるとCore i7 8700KのようなIntegrated GPU(オンボードグラフィクス)を搭載したCPUを使うことになりますが、グラボを搭載せずCPU上でグラフィック処理を行う以上TDP95W級の高性能なCPUを搭載したいものです。しかしそのTDP95Wを安定的に冷やすことがStreacom DB4でも難しいため、このPCケースでも難しいと予想しています。

このPCを採用できない2つ目の理由として、このケースでは電源をACアダプタに頼らないといけないという点です。

PCの用途は人によって様々だと思いますが、私の場合旅行で長期不在にするとき以外、デスクトップPCに限っては24時間365日つけっぱなしです。金融市場データの時系列分析などの重い計算処理を回すと24時間は平気でかかるので基本PCはONにしたままです。

SeasonicのPRIMEシリーズ電源のように24時間365日連続運用しても12年保証のような製品ならまだしも、ACアダプタというものはそもそも365日付けっぱなしということを想定して作られているものではありません。日本製ACアダプタでも同様です。それどころかファンレスPC用として出回っているACアダプタは日本製でないものが殆どです。ノートパソコンのように「使ったら毎日電源を切る」ような使い方しかACアダプタではできません。

これはマザーボード本体のバックパネルにACアダプタコネクタを搭載したモデルでも同様ですし、ACアダプタ化するキットを使ってACアダプタPCを作る場合でも同様です。

以上のように、TDP95Wを冷やしきれるかどうかという点と、ACアダプタで信頼性の高い長時間連続運用ができるかどうかという点の問題から私はこのFC8の購入は見送っています。

またロープロファイルのPCI Expressカードは挿せますが、たとえロープロファイル版であってもグラボは挿せません。ファンレスグラボは当然使うべきではないですし、ファン付きのグラボも使うべきではありません。なぜならこのケースはいわゆる「窒息ケース」だからです。

いくらグラボの熱をファンで拡散してもそれをケース外に出す手段がありません。もしケース内にグラボを搭載するのなら、ブラボのチップの熱をヒートパイプでPCケースまで持っていって冷やすという方法を採ることになりますが、このFC8ではCPUのヒートパイプのみ搭載でありグラボ用のヒートパイプはありません。

つまりこのFC8を使うとしたらIntel UHD Graphicsのようなオンボードグラフィクスを利用すること前提です。

むき出しに近い状態を作るメッシュ状 ファンレス用途にも使えるPCケース

いくらCPUがファンレスでも、ヒートシンクからの熱をケース外に出してあげないと意味がありません。

そうなると究極的にはケースにいれずに、ヒートシンクをつけた状態でむき出しにするのが無音としては最もシンプルです。でもさすがにケースに入れないわけにはいかないので、ほぼむき出しと同じ状態の穴だらけケースを使うしかありません。

例えばこのケースはThermaltakeのケースでmicroATXとmini-ITXに対応したものです。

もしくは同じコンセプトのものでmini-ITXのみに制限されますが少し小型になったタイプもあります。

後者はオリオスペックの無音PCも採用しているケースです。ケースの内容量(体積)が大きければ大きいほど放熱に余裕ができるので私は前者のmicroATXケースをおすすめします。注意すべきなのは、このケースは他のmicroATXケースより大きめでありコンパクトに欠けるので、 microATXならではの省スペース性を享受できません。

このケースには最初からファンが付属していますので、マザーボードとケースファンのコードは接続しないようにすればファンレスになります。

もしケースを低速でもいいから回したくなったらコードを接続してSilent設定にすればほぼ無音の静音PCにできます。

CPUファンを付ける静音PCの場合のケース選び

ファンをつけることを前提とするなら穴だらけのケースより密閉性を重視したケースを選ぶことが重要です。密閉型のケースは比較的高価な物が多いです。さらに密閉型にするとファンを回すことが前提となるためケース内にぎっしり敷きつめるタイプになり省スペースにもできます。ただし、ファンが回ってる以上いくら密閉性を高めてもノイズがある程度発生することは承知しておく必要があります。

Extended-ATX対応

Xeon E5やXeon E7でマルチプロセッサ構成にする際に、ほとんどのマザーボードはE-ATXになっています。

Xeon E3を使ってCore i7の信頼性を向上させたバージョンのワークステーションを組みたい場合はあえてE-ATXケースを採用する必要はありません。Xeon E3ならATXケースで十分です。またXeon E3用のマザーボードはMSIからMicroATXも出ているのでそちらでもOKです。

まずは5インチベイもついたCorsairの静音ケースです。

このケースはフルタワーなのでミドルタワーよりも高さがあります。横幅は同じです。

蓋を開けると5インチベイが2つでてくるので、Blu-rayドライブ+SDカードスロットのような構成も可能です。

このケースはフルタワーであることが私の中ではマイナスポイントです。E-ATXだから仕方ないですが、どうしても5インチベイがついててかつミドルタワーサイズがいいという人はATXケースを選ぶしかありません。

5インチベイなんていらないという人にはミドルタワーまでサイズを小さくした以下のものがあります。2016年発売のものです。

ミドルタワーサイズでExtended-ATXに対応した詰め込み具合は価値があります。このケースで私が残念に思っている点はリアファンのサイズが12cmであることです。より静かにできる14cmファンが欲しいところでした。以下のATX対応のFractal Designのものは14cmファンなのでその点がこのCorsairのケースが残念なところです。

先ほどのフルタワーのケースは14cmファンです。なので14cmファンにこだわる人はフルタワーの方がいいかもしれません。

そしてCorsairの静音ケースには2014年に発売されたミドルタワーのものもあります。ですがこれはおすすめしません。価格は先ほどの2016年発売のミドルタワーとほとんど変わらない上に、このケースをあえて選ぶ特筆すべき点がないため新しい物を選んだほうが無難です。

ATX対応

最も一般的であるATX対応のケースです。

2016年発売のものですが。私はこれならE-ATXタイプのケースを買いそうです。または以下のFractalDesignのものを買います。Xeonでマルチプロセッサ構成にする予定があるならCorsairのE-ATXケース、Xeon E3でシングルプロセッサ止まりならFractalDesignのATXケースがいいでしょう。

というわけで以下のケースが最有力候補です。欠点はスチール製なので13kgもあるということでしょうか。

色は他にもブラックがありますが、あまりブラックなのかチタングレイなのか違いがないようです。実店舗で実際の色を確かめてからのほうが良さそうです。

このR5がすごいのは14cmファンを搭載していることです。Corsairは先ほどのE-ATXケースでさえ12cmファンだったので、ATXで14cmファンがついているのは静音性を優先しています。またこれより一段階小さいMicroATXケースは12cmファンになってしまうため、組み込むマザーボードがMicroATXだとしても、このR5を選ぶだけの価値はあると思います。

Micro-ATX

MicroATXタイプのケースはSilverStoneに収納性が高いコンパクトな優良ケースが数多くあるのですが、残念ながら作りがあまりよくないようで結局FractalDesignがベストチョイスになりそうです。

残念な点はやはり少し重いこと。9kgもあります。

良い点は5インチベイがしっかり付いていることです。さらにCPUクーラー16cmもOKなので虎徹も収納できます。リアファンは12cmなのでそこは普通です。

悩ましい点はこれをかうならATXのFractalDesignを買おうかなと思ってしまう点です。

Mini-ITX

Mini-ITXは意外と使えます。デメリットはメモリスロットが2枚しかない点と、M.2スロットがマザーボードの裏になってしまう点くらいです。Mini-ITXはPCI Expressスロットが少ないため、なるべくPCI Express拡張を使わなくても済むようにマザーボードに機能が全部入り担っているものが多いです。

だから意外とMicroATXやATXよりもマザーボードそれ自体の機能性は上だったりします。その分だけ拡張性は劣ります。

そして待ちに待ったFractalDesign製のMini-ITXケースが2016年に出ました。

このケースのいいところはリアファンに12cmを採用していることです。

さらにCPUクーラー高についても考慮されていて、虎徹のような16cm級CPUクーラーも入ります。これが私にとっては一番嬉しいことです。

あとは電源もATXタイプが入るためわざわざスリムタイプ電源を買う必要がありません。

私は次にXeon E3マシンを組む予定でいるのでMini-ITXだと無理があります。FractalDesignのDefine R5かMicroATXケースでの作成を予定しています。