Intel Coreプロセッサは内蔵グラフィクスを搭載しておりグラボ無しでもマザーボードバックポートに用意されているDisplayport、HDMI、USB Type C(Thunderbolt3対応)を用いてディスプレイ出力×3可能ですが、ディスプレイ出力×4以上するとなると内蔵グラフィクスでは無理です。グラフィックボードを買う必要があります。
無音か静音のPCを検討している場合に、グラフィックボードを搭載しつつ無音を達成するための選択肢は限られてきます。
ファンレスかつ4K対応グラフィックボード
ファンレスかつ4Kに対応しているグラフィックボードはほとんどありません。
NE5105T018G1-1070H (GeForce GTX1050Ti 4GB KalmX) [PCIExp 4GB]
2017年3月にGe Force GTX 1050Tiを採用したファンレスグラフィックボードが発売されました。台湾のPalit(パリット)社の製品です。
以前でていた750Tiのファンレス版の後継モデルです。今回もドスパラのみでの販売になっています。
残念なのは4画面出力対応ではないことです。3画面までです。さらに出力端子はDVIとHDMIとDisplayportが各一つずつのみであり、Displayport3つではないところも残念な点です。
GeForce GTX 750 Ti KalmX (2048MB GDDR5) NE5X75T00941-1073H [PCIExp 2GB]
現在はもう手に入りにくい製品となってしまいましたが、そこそこ性能が良くてファンレスだったのがNVIDIA GeForce GTX 750 Tiを採用したものです。
これもファンレスグラボとしては結構有名だと思います。
この製品の欠点は3つまでの出力しか対応していないこと。さらにDisplayPortがないということです。
60FPSや4K解像度、さらにデジタル音声も転送できるという点ではDisplayPortが最も高性能です。だからできればすべてDisplayPortであって欲しいのですがファンレスではそのようなものはありません。
ファンがついてても密閉度の高い静音ケースで解決
ファンレスでなくても32cm級の全長で3スロット占有のグラボならそこそこ静かです。
このようにファン付きのグラボを使ったとしても、密閉度の高い静音ケースを採用してグラフィックボードのファンノイズを静かに抑える方法があります。この方法が現在は本流であり最も現実的で支持を得ている方法だと言えます。
これは密閉や静音を全面に押し出しているケースを購入する必要があります。たとえばFractal DesignのDefine CやDefine Mini Cといった静音性に定評のあるケースです。Corsairの275Qや400Q、600Qといったシリーズも密閉性重視です。
ファンレスグラフィックボードでもケースファンは回す
注意しなければならないのはファンレスグラフィックボードを付けた場合でもケースファンは回すべきだということです。
ファンレスCPUやファンレスグラフィックボードというのは放熱されたものがしっかりケース外に出てくれることを前提としているので、ケース内に熱がこもることが最もよくありません。
どうしてもケースファンを回したくないようだったら、穴だらけのケースかつ相当容量=ケース体積が大きいものを選ぶ必要があります。つまりほぼむき出しと同じ状態を作るということです。しかし、「メッシュタイプの通気性のいいケース+ケースファンレス」と「密閉性の高いケース+ケースファン搭載」だったら後者のほう冷却性能が高いのも事実です。
ファンを一切つけない場合にベストなのはケース無しでむき出しで設置することです。これが最も冷却性能が高いでしょう。ケースに入れるとしたら必ず背面ファンは回します。