【2018年最新版】おすすめCPUクーラーの比較 サイドフロー・トップフロー空冷式をクーラー高ごとにメーカーランキング評価

空冷式のCPUクーラーをクーラー高ごとに比較しています。CPUクーラー選びでもPCケース選びでも、私は真っ先にCPUクーラー高を確認します。PCケースでは対応クーラー高が大きいに越したことはありませんし、CPUクーラーでもPCケースさえ対応していればできるだけ大きいCPUクーラーの方が静音性でも冷却性でも有利です。

熱風を再度吸い込みやすいトップフロー型、吸い込みにくいサイドフロー型

PCケースは前面から空気を吸い込んで、背面から熱風を輩出するパターンのものが殆どです。理由は、前面から排気するようにしてしまうと扇風機の風のように人体に風が常時当たることになり好ましくないからです。

通常PCは壁の近くに置いて、PCの向こう側には人が居ない壁になることがほとんどです。よってPCの排気は背面から行うのが一般的です。

このようなエアフローだとサイドフロー型のCPUクーラーは親和性が高くなります。前面から背面への空気の流れの途中にサイドフロー型CPUクーラーを置けば、CPUの熱を拡散させた熱気をそのまま綺麗にPCケース背面まで持っていけるからです。

一方でトップフロー型だと、PC前面からPC背面へのエアフローと、CPUファンのエアフローとが直交することになってしまいます。つまり90度方向が異なります。

トップフロー型のCPUクーラーでCPUの熱を含んだ熱気はPC背面に送られずにCPU周囲360度に拡散されます。CPU上部からマザーボードに熱気を吹き付ける形です。

こうなるとマザーボードで反射した熱気は再度上昇し、またCPU上部のCPUクーラーのファンに吸い込まれるループに陥ります。これがトップフロー型CPUクーラーの冷却効率が低い理由です。

水冷式より故障率が低く可用性が高い空冷式

水冷式は1.ラジエーターのファン、2.冷却液を運ぶポンプの2つの駆動部品を抱えています。一方で空冷式の駆動部品はヒートシンクに取り付けるファンのみであり、場合によってはファンレスにして駆動部品ゼロにすることも可能です。

水冷式ではラジエーターのファンとポンプのモーター2つが同時に稼働していなければならないので、どちらか一つでも故障するとアウトであるため、稼働率は積で効いてきます。よって空冷式の方が水冷式よりも稼働率が高く、故障率が低いことになります。

ファンがヒートシンクに送り込む風量の単位CFM

ファンの風量の単位としてCFM(cubic feet per minute)がありますが、具体的にどの程度の風量なのかイメージがわかない人が多いのではないでしょうか。

1フィートは12インチなので、1辺が12インチの立方体におさまる空気を1分間に送り出す両が1CFMです。

1インチを2.54cmとすると1フィート=12インチは約30cmです。つまり1辺が30cmの立方体を考えて、その中におさまる空気が1分間で何個分だけファンを通過するかという単位です。

例えば60CFMだとしたら、1辺30cmの立方体におさまる空気を1秒間で送り出すことになります。これはかなり大きい数値です。実際にファンを60CFMの風量で回すとかなりのノイズになります。

ノイズは主にファン回転数で決まる 14cmなどの直径が大きいファンほど静音になる

CPUクーラーのノイズには空気がヒートシンクを切る音も含まれるのですが、最も支配的なのはファンの回転数から起こるファン自体から出るノイズです。

よってファンの回転数を下げることはCPUクーラーのノイズ低減に直結します。

とはいってもファンの回転数を下げると風量が下がり、CPUの冷却性能が低下します。

しかしファンの直径が大きければ、少ないファンの回転数でもある程度の風量を確保することができます。遅い回転でもファンの直径が大きければCFMはある程度大きくなるわけです。

よってファンの直径は大きければ大きいほど静音性で有利なのですが、大きいファンを使うとCPUクーラー高が大きくなりPCケースに収まらないことが起こり得ます。静音化のためにはある程度大きなPCケースが必要であり、トレードオフの関係にあります。

総じてNoctuaのCPUクーラーがおすすめ

ケースファンでも同じですが、CPUクーラーも基本的にNoctua製がおすすめです。残念なことは日本国内ではTSUKUMOとオリオスペックくらいしかNoctuaの正規代理店として販売していないことです。他所では転売屋がAmazon.comから個人輸入したものを高値で販売しているため価格が釣り上げられています。

基本的にはTSUKUMOかオリオスペックで在庫を確認し在庫がなかったら、自分でAmazon.comから個人輸入してしまったほうが安上がりです。大容量SSDのような高価なものをAmazon.comで買う場合は送料は気になりませんが、ファンは比較的安いので米国からの送料が大きくなります。そのため日本国内で売られていない製品をある程度まとめてからAmazon.comで注文したほうがいいです。

16cm ≦ クーラー高

1位 Noctua

・Noctua NH-D15S

2015年発売。クーラー高160mm、14cmファン。下記先行モデルNH-D15の冷却性能を維持しつつファンの数を×1に減らし、さらにクーラー高をファン含めて160mmに抑えたモデルです。Noctuaの中でも最も高価な部類に入るフラッグシップモデルであり、他のCRYORIGやThermalrightを含めた空冷式CPUクーラーの中でも最も優秀な水準のクーラーです。PCケースのクーラー高に余裕があるならこのCPUクーラーの選択がおすすめです。

・Noctua NH-D15

2014年5月発売。クーラー高165mm、14cmファン。現在では後継品のD15Sがおすすめ。

・Noctua NH-U14S

2013年発売。クーラー高165mm、15cmファン。

・Noctua NH-D15 SE-AM4

2017年3月発売。2014年に発売されたIntelソケット向けのD15をAMD Socket AM4に対応させたもの。クーラー高165mm。

・Noctua NH-U14S TR4-SP3

2017年8月発売。全高165mm。AMD Socket TR、AMD Socket SP3専用。付属ファンは直径15cm。

2位 Thermalright

・TRUE Spirit 140 Direct

・Macho X2

15cm ≦ クーラー高 < 16cm

1位 Noctua

・Noctua NH-U12S

2013年4月発売。150mm、12cmファン。

・Noctua NH-U12S SE-AM4

2017年5月発売。全高158mm、12cmファン。

・Noctua NH-U12S TR4-SP3

2017年8月発売。全高158mm、12cmファン。Ryzen Threadripper用のAMD Socket TR、Ryzen EPYC用のAMD Socket SP3専用。

2位 Thermalright

・Le GRAND MACHO RT

・Macho 120 SBM

12cm ≦ クーラー高 < 15cm

1位 Noctua

・Noctua NH-U9S

2015年1月発売。クーラー高125mm、9cmファン。

・Noctua NH-U9 TR4-SP3

2017年8月発売。クーラー高125mm、9cmファン。AMD Socket TR、AMD Socket SP3専用。

2位 Thermalright

・Macho 90

9cm ≦ クーラー高 < 12cm

1位 Noctua

・Noctua NH-D9L

2015年1月発売。クーラー高110mm、9cmファン。

・Noctua NH-D9DX i4 3U

2014年発売。Socket 2011系専用。全高110mm、9cmファン。

7cm ≦ クーラー高 < 9cm

1位 Noctua

・Noctua NH-L12S

2017年12月発売。全高70mm。1151ソケットのどのCPU世代でもTDP95Wを冷却可能なロープロファイルクーラー。全高37mmのNH-L9iではTDP95WであってもCoffeeLake 8700Kを冷却し続けるには無理がありますが、このNH-L12Sは余裕で冷却できます。

2位 Thermalright

・AXP-200 Muscle

6cm ≦ クーラー高 < 7cm

1位 Noctua

・Noctua NH-L9x65

2015年3月発売。クーラー高65mm、9cmファン。

・Noctua NH-L12

2012年発売。クーラー高66mm、9cmファン(+12cmファン)。ヒートシンクを9cmファンと12cmファンで挟み込むタイプのロープロファイルタイプクーラー。9cmファンのみならクーラー高66mm。12cmファンを取り付けるとなると12cmファンが25mm厚としてクーラー高91mm。14mm厚の12cmファンを用意して搭載すればクーラー高80mmになります。

2位 Thermalright

・AXP-100R H

・AXP-100H Muscle

4cm≦クーラー高<5cm

トイツ製のPCケースDan Caseの登場で需要が増えているCPUクーラー高です。

1位 Noctua

・Noctua NH-L9i

厚さ14mmファン込みで全高37mm。冷却能力がCRYORIG C7に比べて低いことを除けば、強くおすすめできるクーラーです。静音性においては圧倒的にNoctua NH-L9iがCRYORIG C7より優れています。このCPUクーラーの対応TDPは95Wです。しかしCore i7 8700KやCore i5 8600KはTDP95Wですが冷却しきれません。Core i7 7700KはAVX拡張命令のOffsetを設定し、AVX命令使用時のクロック周波数を下げるようにすれば7700Kも冷却できますCore i5 7600K、Core i7 6700Kは何も設定せず冷却可能です。

このCPUクーラーはDan Caseを使用する場合に選択されることが多いです。Dan社の公式ウェブサイトでも推奨CPUクーラー一覧にこのクーラーが記載されています。しかしコンパクトかつハイエンドなPCを組むためのDan Caseにおいて8700KレベルのCPUを採用できないのはもったいないので、以下のCRYORIG C7のノイズを我慢して使う人もいます。おすすめはCRYORIG C7のヒートシンク+Noctua NF-A9x14 PWMという組み合わせです。

このヒートシンクに25mmのNoctua製ファンを取り付ければ冷却能力を上げることができますが、Dan Caseの48mm制限ギリギリになってしまうので振動ノイズが懸念されます。

・Noctua NH-L9a-AM4

2017年9月発売。上記モデル「Noctua NH-L9i」のAMD Socket AM4版。

2位 CRYORIG

・Cryorig C7 Cu

2018年発売。外形スペックは下記モデルと同じですが、ヒートシンクを全て銅製にしたことでTDP115Wまで対応しています。ファンのノイズなどの問題は下記モデルと同様かかえていますが、これもファンのみを「「Noctua NF-A9x14 PWM」に交換することで解決できます。しかも冷却能力はさらに向上するので、TDP125W程度までなら冷却できるようになります。

・CRYORIG C7 V2

2017年発売。TDP100Wまで対応。ファン込で47mmのクーラーですが、このCPUクーラーのファンはC7専用の特殊形状をしておりファン厚みが15mmを超えています。ヒートシンクがそもそもかなり厚いのにファンも厚いので47mmになっています。このクーラーはDan Caseにおいて採用数が多いクーラーですが、ノイズが大きいことで有名で静音化には難があります。またこのC7をDan Caseに取り付けるとケースとほぼ隙間がなくなり高速回転したときに振動ノイズが発生することが報告されています。

おすすめされているのがこのC7のヒートシンク+「Noctua NF-A9x14 PWMファン」の組み合わせです。Noctuaの14mmファンをケーブルバンドを使用してC7ヒートシンクに固定します。クーラー高は43mm程度になりしかもNoctuaファンにより静音化され、冷却能力はC7の付属ファンよりも向上します。

3位 SilverStone

・SST-AR11

2018年1月発売。ArgonシリーズのCPUクーラー。

全高47mmで、ファンの直径は92mmでPWM対応。しかし最低回転数が1200rpmであり最大回転数は3000rpmにもなる。ノイズレベルは44.5dBAでありかなり大きい。20db以上は少し厳しい。

さらに対応TDPは95Wまでであり、ノイズレベルの割にはあまり冷却能力が高くない。冷却能力や静音性よりも、とにかくクーラー高の低さを最優先したい場合に使うCPUクーラー。