おすすめRyzen 7 2700のベンチマーク性能比較 Intel Core i5 9400Fに対し5%の性能差で第2世代AMD Ryzenが敗北

第2世代Ryzenの中では2700Xが最も人気です。価格.comやAmazonの売れ筋ランキングを見ても明らかですが、ベンチマークのサンプル数を見ても2700Xにサンプルの65%が集中しています。一方でRyzen 7 2700無印は第2世代Ryzenの中で占めるサンプル数がたった4%であり、2018年度に発売された第2世代Ryzenプロセッサの中では最も不人気です。

その理由としてはもう少し予算を増やせば2700Xが買えてしまうので2700Xを選択する人がいること、もう一つの理由がRyzen 7 2700無印よりRyzen 5 2600Xのほうが高性能なので2700無印を買うかわりに2600Xを選択する人がいることが挙げられます。

Ryzen 7 2700は、2700Xの動作周波数で合格しなかったチップの動作周波数を下げて歩留まりを良くして価格を下げたモデルです。動作周波数を下げればウェーハから切り取ったチップのうち合格するチップ数が多くなるため、不合格品の製造原価を合格品に転嫁する量が減り価格を安くできます。そのため2700Xと2700無印との違いは動作周波数だけであり、他のキャッシュサイズや演算器の数、命令レベル並列処理の並列度、アウトオブオーダー実行で並列性を抽出する深さ(ウィンドウサイズ)などは全く同じです。

その他の第2世代Ryzenプロセッサの比較はこちらに掲載しています。

下位モデルのCore i5 9400F相手にRyzen 7 2700が完敗

本来Ryzen 7 2700と比較すべきはCore i7 9700です。9700Kから動作周波数を引き下げただけのモデルが9700なので、Ryzen 7 2700とCore i7 9700は立ち位置が類似しています。

しかし9700どころかそこから3グレード引き下げた上で同じ2018年度発売のCore i5 9400FでもRyzen 7 2700の性能が低くなってしまう結果になります。

このように+5%もCore i5 9400FがRyzen 7 2700に勝利しています。しかもRyzen 7 2700はグレード7のモデルにもかかわらず、たったグレード4のCore i5 9400Fに負けてしまっていることです。