DDR4メモリでパソコンを組んだときの覚え書きとしてメモリのメーカーをランク付けしておきます。デスクトップパソコン用のメモリを掲載しています。
ノートパソコンや超小型ベアボーンで使用するSO-DIMMはこちらに掲載しています。
2022年ではRAMの価格がDDR5,DDR4ともにかなり安くなっています。巷では枕詞のように「半導体不足」と言われますがRAMに関しては全く逼迫していません。むしろだぶついているぐらいです。DRAMが余りすぎて価格が下落しサムスンの業績が悪化する面白い事態も発生しています。
2016年頃は1枚16GBのメモリモジュールが8,000円を切っていましたが2017,2018年は16GB1枚で2万円程度まで値上がりし、それが2019年になって16GBモジュール1枚の価格が2016年の頃の価格を割り込みました。2022年ではDDR5が主流になりつつあり、DDR5の16GBモジュール1枚の価格は2019年のDDR4モジュールと同じぐらいです。2022年のDDR4モジュールはDDR5よりも2~3割ほど安くなっています。
メモリは秋葉原などの実店舗よりネット購入がおすすめです。
店舗だと初期不良対応期間が10~14日くらいしかないため、もし交換することになると店舗まで行くのが面倒になります。初期不良対応期間が10日の場合、土日しか行ける時間がないとしたら購入後の交換チャンスは次の土日の1回しかありません。その点ネットショップなら初期不良交換依頼を出したら、好きなタイミングで集荷依頼するだけなので本当に楽です。
また重要なことはできるだけ大手の小売店から買うことです。小さなショップだと交換対応を「できればしたくない」という店舗側のバイアスがかかっています。
一方で誰でも知っているような大手ネットショッピングサイトならパソコン系以外にもありとあらゆる膨大な数の商品を扱っているので、メモリだろうといい意味で事務的にマニュアル的にテキパキと交換してくれます。案外、パソコン分野に特化してないショップの方が交換はスムーズです。
現在、メモリの本体とも言えるRAMチップのメーカーは米国のMicron社(Micronの完全子会社となった旧エルピーダメモリのMicron Japan、台湾のNanyaを含む)、サムスン、SK hynix、台湾のWinbondくらいです。これらのチップを用いて、メモリモジュールを製造する各社が基盤・コンデンサ・抵抗・カバー・放熱フィンにどれだけこだわるかでメモリの価格と品質が決まってきます。
私はMicron社製(旧Elpidaブランド)のRAMチップを用いたメモリを選ぶことをおすすめしています。Micron製チップを仕入れてメモリモジュールを製造するおすすめのメーカーはSanMax(日本企業)です。もしくはCrucialがおすすめです。Crucial製のメモリを買えば中身は必ずMicron製チップです。
ただし、米Micron社の100%子会社であるMicron Japan(旧Elpida Memory)の広島工場で生産しているのは低消費電力版のLPDDR4でありデスクトップ向けではありません。十分に枯れたLPDDR3は台湾工場で生産されておりデスクトップ向けのDDR4も台湾工場です。尚、MicronのSSDやCrucialブランドのSSD(CrucialはMicron社が展開する個人向けのブランド名)において、DRAMキャッシュバッファ対応のコントローラに接続されるDRAMでは日本製のDRAMが採用されています。
容量別のインデックス:
64GB DIMM
16GBモジュールを4枚挿しするのが今のところハイスペックパソコンのメモリ構成の主流です。ただしメモリ価格が2016年を底に数倍程度値上がりしてしまったので64GB構成にする人は減ってきています。
1位 SanMax(Micron)
【DDR4-2400(PC4-19200)】
・SMD4-U16G48M-24R CL17 8GB×1枚組
Micron製チップ搭載。デュアルランクメモリ×1枚。
・SMD4-U16G48M-24R-D CL17 8GB×2枚組
Micron製チップ搭載。シングルランクメモリ×2枚。
2位 Crucial
3位 CFD
CFD製はMicron以外のチップを使ったモジュールも存在しますがMicronのものがおすすめです。
4位 Corsair
2017年以降、Corsair製のRAM(メモリ)ではMicron製のチップが使われているようですが、基本的にはそれを保証しているわけではなく他のメーカー品も混ざっているので玉石混交です。
32GB DIMM
MiniITXマザーボードだとメモリスロットが2つしかないので16GB×2の32GBが上限になっています。BTOでも最大32GBまでのものが多いので、32GBもあれば準ハイスペックパソコンです。
1位 SanMax(Micron)
2位 Crucial
【DDR4-2400(PC4-19200)】
・W4U2400BMS-16G CL16 16GB×2枚組
3位 CFD(Micron)
4位 Corsair
【DDR4-2666(PC4-21300)】
・CMK32GX4M2A2666C16 CL16 16GB×2枚組
搭載されているRAMはMicronかサムスンかSK hynixかのランダムです。買って開封するまでわかりません。全高33.5mm
16GB DIMM
ページアウトとページインを繰り返すスラッシングを防止するためには16GB以上が理想です。
1位 SanMax(Micron)
2位 Crucial(クルーシャル)
【DDR4-2400(PC4-19200)】
・W4U2400BMS-8G CL16 8GB×2枚組
Crucialが出している8GBx2枚のモデルで中心的な位置を占めるメモリです。色はグレーですがこれがスタンダード色です。
・W4U2400CM-8G CL17 8GB×2枚組
これはカバー・放熱フィンが付いていないタイプです。CPUクーラーとの干渉を防ぐためにはむしろヒートシンクなしのほうが望ましいです。
3位 CFD
【DDR4-2666(PC4-21300)】
・CFD Selection W4U2666BMS-8G CL16 8GB×2枚組
Micron製チップを搭載したメモリ。全高32.8mm
4位 Corsair(コルセア)
【DDR4-2666(PC4-21300)】
・Corsair VENGEANCE LPX CMK16GX4M2A2666C16 CL16 8GB×2枚組
全高33.5mm。Corsairのメモリはお世辞にもいいものではありません。中身のRAMチップがMicron製だったりサムスン製だったりSK hynix製だったりまちまちです。つまりどのRAMメーカーのチップが搭載されているかは開けてみるまでわからない運次第です。このようにあえて搭載チップを特定せず売ることで製造原価を下げています。その時々で入手しやすい安いチップを搭載してモジュールを製造できるからです。品質を求めるならチップを特定して買うことのできるSanMax製がおすすめです。安さを優先するならCorsairでもいいと思います。
5位 ADATA
【DDR4-2666(PC4-21300)】
・ADATA XPG GAMMIX D10 AX4U266638G16-DBG
使用しているチップがSpecTeKだったりSK hynixだったり変更されている製品です。レイテンシが14nsもあるのでおすすめできません。
・AD4U266638G19-2 CL19 8GB×2枚組
6位 Transcend
7位 キングストン
8位 G.Skill
【DDR4-3600(PC4-28800)】
・F4-3600C19D-16GSXWB CL19 8GB×2枚組
このメモリのチップはSK hynix製です。
【DDR4-3200(PC4-25600)】
・F4-3200C16D-16GTZR CL16 8GB×2枚組
SK hynix製RAMチップ搭載
【DDR4-2666(PC4-21300)】
・F4-2666C19D-16GNT CL19 8GB×2枚組
SK hynix製チップを搭載した低品質なメモリです。
8GB DIMM
最低限この8GBは必要です。予算に問題がなければ16GB以上をおすすめします。
1位 SanMax(Micron)
2位 Crucial
【DDR4-2400(PC4-19200)】
・W4U2400BMS-4G 4GB×2枚組
・W4U2400CM-4G 4GB×2枚組
【DDR4-2133(PC4-17000)】
・CT8G4DFD8213 8GB×1枚組
これはPC4-17000であることに注意。
3位 CFD
【DDR4-2400(PC4-19200)】
・W4U2400PS-4GC17 CL17 4GB×2枚組
Panram製
4GB DIMM
今となっては4GBメモリはかなり少ないほうです。4GBのメモリを4枚使用して16GBにする手もありますが容量あたりの価格では1モジュール4GBだと高くなっており、1モジュール8GB以上が割安になっています。