おすすめRadeon RX 5700搭載グラボの比較　ApexLegendsではGeForceRTX2060フレームレート性能と互角で、PUBGではRTX2060を大きく下回りGTX1070Tiと互角

2019年7月発売。このRadeon RX 5700は同時に発売されたRadeon RX 5700XTの性能を引き下げて安くした廉価版としての位置付けです。

このRX5700はRX5700XTと比べて人気がありません。できるだけ高性能なRadeon RXを使わないとNVIDIA GeForceに全く歯が立たないということで5700無印よりも5700XTが好まれています。

しかしその5700XTでもGeForce RTX 2060Superを下回りRTX2060と互角の性能です。

当然ながらRadeon RX 5700だとGeForce RTX2060Superを大幅に下回り、RTX2060も下回ってしまいます。

AMD Radeonが得意とするゲームのApex Legendsのフレームレート性能だとRadeon RX 5700はGeForce RTX 2060と互角です。一方でRadeonが苦手とするPUBGだとRadeon RX 5700のフレームレート性能はGeForce RTX 2060を下回ってしまい、GeForce GTX 1070Tiと互角になります。

このRadeon RX 5700発売の数日後にNVIDIAがGeForce RTX 2060 Superを発売しましたがGeForce RTX 2060 Superが圧倒的に上です。GeForce RTX 2060SuperはRadeon RX 5700どころかRadeon RX 5700XT相手でも勝ててしまう状況です。つまりRadeon RX 5700はGeForce RTX 2060 Superのカウンターパートになれていません。

また2019年7月のRadeon RX 5700発売時はリファレンスモデルしか発売されずオリジナルファンモデルは1ヶ月先送りになりました。理由としてはRadeon RX 5700 GPUの歩留まりが悪くAMDがSapphire、ASUSといった各グラボメーカーに対してGPUを供給するのが遅れてしまい各グラボメーカーがオリジナルファンモデルの量産を2019年7月の発売日に間に合わせることができなかったためです。そのため2019年7月の発売時点ではRadeon RX 5700も5700XTも不調です。

一方で同じ2019年7月に発売されたNVIDIA GeForce RTX 2060 Superは同時にオリジナルファンモデルも各グラボメーカーから一斉に発売されました。AMD Radeon RX 5700もNVIDIA GeForce RTX 2060 Superも発売日がほぼ同じだったため、オリジナルファンモデルが無いRadeon RX 5700よりも、オリジナルファンモデルが同時に発売されたGeForce RTX 2060 Superを選択するユーザーが多いです。GPUの歩留まりの悪さでオリジナルファンモデルがリリースできずAMD Radeonの出だしが不調だったため、NVIDIA GeForceに販売シェアを奪われてしまっている格好です。

Radeon RX 5700で採用されているのはNavi10チップです。これは上位モデルのRadeon RX 5700XTで採用されているチップと同じです。しかし、一部コアが無効化されており、具体的には全40基のCU(Compute Unit)のうち4基が無効化されています。

下図はNavi10チップのブロック図です。

赤いブロックの「Dual Compute Unit」は2基のCUを指します。それが合計2ブロック分無効化されているので、合計4基のCUが無効化され、「40-4=36基」のCUが有効化されていることになります。実際に半導体回路に落とし込んだGPUチップでは以下のようになります。

Radeon RX 5700XTと比較してRadeon RX 5700ではCUの数が少ないため、NVIDIA RadeonのCUDA Coreに相当するStream Processor(SM)の数も少なくなっています。しかし上図の四隅にある「64-bit Memory Controller」は全て有効化されているため、ビデオメモリの容量や帯域幅といったメモリ周りのスペックはRadeon RX 5700XTとRadeon RX 5700で全く同じです。

インデックス：