Ryzen 5 2600とCore i5 8400のベンチマーク性能比較 動作周波数が低いCore i5が性能価格ともに勝利 さらにオンボードグラフィックス(iGPU)付属

Ryzen 5 2600無印はRyzen 7 2700無印より人気のプロセッサです。第2世代Ryzenのベンチマークサンプル数のうち12%を占めており、Ryzen 7 2700無印より人気です。

性能重視の人は2700Xを選びますし、性能を重視しつつ価格を抑えたい場合は2600Xが選ばれます。中には性能よりも価格の安さを優先する購入者もいるので、そういった場合にはRyzen 5 2600が選ばれます。

Intel Coreプロセッサにおいても、最も人気なのはCore i7 8700Kですが意外とCore i5 8400を選ぶ人がいます。理由はCore i5の中で最も低性能(低価格)なのが8400であるため「Core i3よりも上のCore i5がいいけど価格が安いほうがいい」という場合にCore i5の中で最も低グレードな8400が価格.comの売れ筋ランキングでも上位に来ています。同じ理由で第2世代Ryzen Pinnacle Ridgeの中で低価格なRyzen 5 2600を選ぶ人が一定数います。

Ryzen 5 2600はCore i5 8400の性能を下回る

Ryzen 5 2600はTDP65Wのプロセッサです。よって同じくTDP65WのIntel Coreと比較するのが妥当です。本来Ryzen 5 2600と比較すべきはCore i5 8600ですが、さらに2グレード下げたCore i5 8400でもRyzen 5 2600に勝利します。

コア数は6コアで同じですが、Ryzen 5 2600は動作周波数が低いCore i5 8400に負けています。+4%だけCore i5 8400無印のほうが上です。CPUの性能はコア数や動作周波数といった要素のみでは決まらず、命令レベル並列性を十分に抽出しパイプラインをスムーズに流せるかどうか、AVX2などのSIMD演算命令で少ないサイクル数で演算を完了できるかどうかが性能に直結します。しかも価格はRyzen 5 2600よりCore i5 8400のほうが安く、Core i5 8400にはオンボードグラフィックス(Integrated GPU)を内蔵しています。Ryzen 5 2600のような廉価版プロセッサを検討する予算レベルとなるとオンボードグラフィックスで十分な購入者が多いでしょうからトータルでも価格性能ともにCore i5 8400が合理的に有利になります。

6コアのRyzen 5 2600は4コアのCore i3 8350Kよりも低性能

先程の比較では動作周波数が高くても性能が高くならない事例でしたが、今度はコア数が多いからといって性能が高くならない事例です。

コア数が4コアしかないCore i3 8350Kと比較してみます。これはCore i3といってもTDPが91Wもあり、Ryzen 5 2600より高消費電力(時間あたりの発熱量が多い)です。また動作周波数についてもCore i3 8350Kが4.0GHzとかなり高くなっています。

このように+7%だけCore i3 8350KがRyzen 5 2600に勝利しています。コア数が2つ少なくても1コアあたりの性能の高さを優先して全体として性能が上回った一例です。

Ryzen 5 2600と本来比較すべきCore i5 8600相手だと+10%以上Core i5 8600が高性能

最後にRyzen 5 2600と本来比較すべきCore i5 8600と比較します。基本動作周波数はCore i5 8600のほうが0.3GHz低い3.1GHzであり、コア数は同じです。

このように+12%もCore i5 8600がRyzen 5 2600に勝利しています。これはRyzen 5 2600XとCore i5 8600Kの比較において、+12%もCore i5 8600Kが勝利したのと全く同じ性能比になっています。

動作周波数が低くても全体的な性能ではCore i5 8600が勝利したことから、動作周波数の高さは性能に直結しないことがわかります。

またなぜCore i5 8600の動作周波数が3.1GHzしかなく、Ryzen 5 2600のように3.4GHzも出せないかと言うと、Core i5 8600は汎用コアの他にオンボードグラフィックス(Integrated GPU)の専用コアも搭載しているためです。オンボードグラフィックスの演算回路の消費電力はそれなりに大きいので、汎用コアの動作周波数を3.4GHzにしてしまうとTDP65Wをオーバーしてしまいます。そこで3.1GHzまで下げて、汎用コアとオンボードグラフィックス両方を合わせてTDP65Wに抑えているのがCore i5 8600です。

Ryzen 5 2600はオンボードグラフィックスを搭載していないので、TDP65W分の電力(単位時間あたりの発熱量)を汎用コアに全て回せるため3.4GHzの動作周波数がありますが結局性能で3.1GHzのCore i5 8600に勝てなかったことになります。動作周波数が低くてもCore i5 8600のほうが性能を高くできる理由はCoreプロセッサのアーキテクチャレベル、論理回路レベルの技術力が上回っているからです。