【2019年最新版】ATX規格おすすめPC電源ユニットの比較 電力容量ごとに信頼性・静音性でメーカーランキング評価

PC電源は最優先で予算配分すべきPCパーツです。PC電源はAC100Vという高電圧を扱うため、PC電源の良し悪しはCPUやグラボの処理性能以前の問題として「安全性」にかかわるからです。

PC電源のように高電圧を扱うPCパーツに優先的に予算を配分し、CPUやグラボの優先度はその次です。

小型PCケースであってもATX規格の電源が入るタイプもあるのでその場合はATX規格を選んだほうが直径が大きいファンを搭載できるため静音性でも信頼性も高くなります。

SFX規格とSFX-L規格の電源はこちらに掲載しています。

インデックス:

PC電源ユニットの容量は12V出力の最大電流値でほぼ決定される

PC電源の容量は1600Wのものから400W以下のものまで様々ですが、このような電力容量の違いはいったいどこから来るかというと、それは12V出力の最大電流値です。

12V出力はCPU補助電源でもPCIe補助電源(グラボ用補助電源)でも共通の電圧です。このCPUとPCIe補助電源が大口の消費元です。3.5インチHDDも12Vを必要としますが、2.5インチSSDは12V電圧を必要としないので、事実上CPU補助電源とグラボ補助電源でどの程度の電力を消費するかどうかで電源容量が決定されます。

12V8ピンコネクタは最大40Aも取り出すことができる

PC電源から取り出せる電力は、12V1ピン+GND1ピンで1ペアの合計2ピンを基本単位として考えます。12Vで10A出力として2ピンで120Wも取り出せます。

そうするとATX12V4ピンコネクタ(古いタイプのCPU補助電源)の場合、240Wも取り出せることになります。

これがEPS12V8ピンコネクタ(現在主流のCPU補助電源)の場合、480Wも取り出せることになります。これが理論的最大値です。

ただし、実際に使用されるコネクタ自体(電源ではなくコネクタ単品)の規格では最大9Aまでが規定されており、ケーブル規格では最大8Aまでが最大電流値として規定されているため、マザーボード側では2ピンあたり10Aをフルに取り出すことはまずなく、CPU補助電源コネクタから控えめに電力を取り出すようにマザーボードが設計されています。

しかし電源側は10Aを出力するだけの用意ができているということです。

ただし、電源ユニット側で8ピン1コネクタあたり20Aまでとか28Aまでの制限をかけている電源があります。その場合は8ピン1コネクタあたり40Aも取り出せません。特に古い電源ほどそういった制限をかけています。一方で新しい電源では12Vの各コネクタの電流上限値を共通化しており、12V出力の各コネクタの電流値を合算して100Aまでのように上限を規定していることが多いです。たとえ合算値が100Aでも、8ピン1コネクタあたり100Aも取り出せません。それは先程記載したように、コネクタ自体単品では9Aくらいまでしか扱えず、ケーブル自体も導線の断面積で最大電流値が決定されるため1ケーブルあたり25A(100Aの1/4)も取り出せないからです。

CPU補助電源は8ピンで最大480W、4ピンで最大240W しかし実際は7A弱の電流のため8ピン320W、4ピン160W程度

補助電源1つでどのくらいの電力を取り出せるのか気になっている人は多いようです。これはCPU補助電源とPCIe補助電源とで分けて考える必要があります。

まずCPU補助電源はPCIe補助電源よりも非常に大きな電力を取り出せるようになっています。流れる電流値も大きいです。しかしこれは電源ユニット側での仕様ではありません。電力供給を受けるマザーボードやグラボ側で、それぞれCPU補助電源、PCIe補助電源の仕様に従って自主的に少ない電流値に留めて取り出す電力に上限を設けています。電力ユニット側ではCPU補助電源だろうがPCIe補助電源だろうが関係なく物理的に安全な範囲内で電力を供給する用意があります。

CPU補助電源では8ピンで最大40A取り出されてもいいように電源ユニット側では設計されています。12V+GNDで1ペアとし、それが8ピンだと4ペアあるからです。1ペアあたり10Aの電流を流すとして40Aです。4ピンの場合は2ペアあるので最大20Aです。12Vで40Aが4ペアだと480Wも電源ユニット側では提供する能力があります。

しかしマザーボード側が制約をかけており、実際には40Aも流れることはありません。最近のマザーボードでは高々1ペア(12V+GND)あたり7A程度、実際には6.7A程度に絞っているマザーボードが多いです。

そのため実際に電源ユニットから取り出されるCPU補助電源8ピンの電流値は高々28A程度です。一昔前の電源ユニットでは1コネクタあたり28Aの1系統を割り当てていたものがあり、その場合は1コネクタあたり28Aまでしか取り出せないので、12V1ピンあたり7A未満の電流値になるようマザーボード側で制約をかけています。

【1600W】

日本国内の一般家庭で1,600W電源を使うには200Vコンセントが必要になります。分電盤から各部屋に配線されているコンセントは1回路で合計で20Aまでしか取り出せません(コンセントプラグ1つの上限は15A)。これは100Vでも200Vでも同じです。電流は単位時間あたりに通過する電荷の量(電荷を時間で微分した量)なので、電圧が100Vでも200Vでも通せる電流の強さは電線の断面積で決定されます。100Vでも200Vでも分電盤から各部屋までの1回路あたりの電線の断面積は同じなので、20Aの上限は共通です。1回路の上限は20Aですが、コンセント1口(プラグ1つ分)の上限は15Aです。

つまり100Vコンセントだと、コンセントプラグ1つで負荷容量1,500Wまでしか取り出せません。しかし200Vコンセントなら15Aタイプだとしても負荷容量3,000Wまで取り出せますので、PC電源の負荷容量1,600Wは余裕で取り出せます。ほとんどの200Vコンセントは1つで20Aタイプなので実際は4,000Wまで余裕があります。

200Vコンセントを新たに設置するコストを嫌ってエアコンの200Vコンセントをタコ足や延長コードで分配するといったことは絶対にやってはいけません。必ず分電盤から新たに線を引く回線追加工事をしてもらい200V単独で独立したコンセントを用意する必要があります。

また、PC電源の電源端子は必ずアース端子が付いていますが、実際にそのアース端子を使っているPCユーザはまずいません。ほとんどの人は3端子電源プラグを変換コネクタでアース端子を除去して、2端子タイプの一般的なプラグに変換してからコンセントに差し込んでいます。

その点、200Vコンセント増設時は必ずアースを取ってもらえますので200Vコンセントを使うとパソコン電源を容易に接地(設置ではなく接地)できるメリットもあります。

1位 EVGA

EVGAは米国企業で設計は米国で実施されていますが生産はチャイナです。

・SuperNOVA 1600 T2 Power Supply 220-T2-1600-X1

2014年発売。奥行220mm。80PLUS認証Titanium取得の電源。1600WかつEVGAで最高峰のSuperNOVAシリーズ。

PCIe用の8ピン(6+2ピン)コネクタを9個搭載。CPU補助電源の8ピン(4+4ピン)コネクタは2個搭載しています。

PCIe補助電源もCPU補助電源も電圧は+12Vで共通なのですが、コネクタ形状が異なります。8つのピンのうちどこを+12Vにして、どこをGNDにするかの規格が異なるからです。

しかし電源から見ればPCIe補助電源用でもCPU補助電源用でも+12Vを供給することは変わりがないので、本質的にはPCIe補助電源もCPU補助電源も同じです。

そのため、PCIe補助電源とCPU補助電源のコネクタを区別せず混ぜてしまっている電源も存在します。例えば高品質で有名なSeasonicのPRIMEシリーズもPCIe補助電源とCPU補助電源コネクタを区別せず電源ユニットから同じ形状のコネクタが出ています。ではSeasonicの電源ではどのようにPCIe用とCPU用の電源コネクタ規格の違いを吸収しているかというと、ケーブルで変換しています。電源ユニット側の差込みコネクタはPCIe補助電源用でもCPU補助電源用でも同じなのですが、マザーボードやグラボに挿す側のコネクタで電線を配置替えし、CPU補助電源の8ピン(4+4ピン)用、PCIe補助電源用(6+2ピン)用の出力をそれぞれ生成しているのがSeasonic電源です。

しかしEVGAのSuperNOVAシリーズでは電源ユニット側でもしっかりCPU補助電源用とPCIe補助電源用とでコネクタ形状を明確に分けており、電源ユニットのコネクタ形状の時点から異なります。ケーブルで「PCIe用」と「CPU用」で変換するような手法は採用していないということです。この点、EVGAの電源はSeasonicよりも上位です。

米国だとEVGAの電源はSeasonicよりも+10ドルほど高額になっています。高級路線を行くのならSeasonicよりEVGAのほうがおすすめです。

・SuperNOVA 1600 P2 Power Supply 220-P2-1600-X1

2014年発売。奥行225mm。80PLUS認証Platinum取得。上記モデルT2と同じ14cmファン搭載で、電源温度あたりのファン回転数は同じです。つまり電源の温度が上がりやすいこのP2のほうが上記T1よりもファンノイズが大きくなります。理由は80PLUS認証PlatinumのほうがTitaniumよりも電力変換効率が悪く熱エネルギーが多く生成されてしまうためです。

上記T2と比較し奥行が5mm程長くなっていることと電力変換効率の違いがT2とP2の違いです。その他の仕様は同じです。価格以外にP2がT2に勝っている部分はありません。予算があるのならP2よりT2のほうが良い選択です。

・SuperNOVA 1600 G2 Power Supply 120-G2-1600-X1

2014年発売。奥行220mm。80PLUS認証Gold取得。電力変換効率が悪いため発熱量が多くファンの回転数が上昇しやすなります。上記T2やP2よりこのG2が勝っているのは価格の安さだけです。単に価格が安いものを選びたい人向けの電源なので予算があるなら上位品をおすすめします。

【1500W】

1位 Corsair

・AX1500i CP-9020057-JP

2014年発売。80PLUS Titanium認証取得。14cmという大型ファンを搭載している電源です。13.5cmファンを搭載した電源が多い中、14cmファンは最も大きな水準です。

10年保証でありCorsair Linkに対応しています。Corsairのアプリケーションから電源の状態をモニタリングすることができます。Corsair LinkはUSB経由で情報を取得します。

2位 SilverStone

・SST-ST1500-TI

2017年8月発売。80PLUS Titanium認証

・SST-ST1500-GS

2014年発売。80PLUS GOLD認証

・SST-ST1500

2009年発売。80PLUS SILVER認証

3位 ENERMAX

・MAXREVO EMR1500EWT

2013年発売。80PLUS Gold認証

4位 CWT(channel well technology, 台湾企業)

典型的な安かろう悪かろうPC電源のメーカーです。

・PUO1450V

2017年12月発売。1450W電源ですが1500W帯に含めました。80PLUS Gold認証自体もあまり高いとは言えませんが問題はそこではなく単に作りが粗悪だということです。それは価格にも表れていますが、1500W帯としては突出して安い電源になっています。PCパーツの中で最もケチってはいけないPC電源でこの価格の1500W帯電源を買うのはかなり勇気が要ることです。

この電源は仮想通貨マイニング向けを謳っているためコネクタの数がアンバランスです。SATAが12本、PCIe用の補助電源が10本もあります。たとえ仮想通貨マイニングをやるとしても、24時間連続可動させるものだからこそ逆に高品質な電源を選ぶべきなのでどのような用途であってもこの電源はおすすめできません。

【1300W】

1位 Seasonic

・SSR-1300PD

PRIMEシリーズの1300W版です。PRIME Ultraシリーズではありません。Platinum認証取得です。

・SSR-1300GD

PRIMEシリーズの1300W。これもPRIME Ultraシリーズではありません。こちらはGold認証取得です。

【1200W】

1位 Corsair

・HX1200i CP-9020070-JP

2015年発売。80PLUS Platinum認証取得。1200Wという大容量のCorsairの電源でありながらTitanium認証取得でないところが残念なポイントです。それ以外は高く評価できます。

日本製コンデンサは当然採用されており、1500W版でも採用されている直径14cmの大型ファンも搭載されています。

USB接続でPCデスクトップアプリケーションから電源の消費電力をモニタリングできるCorsair Linkにも対応しています。各種クーラーや電源などをCorsair Linkですべて接続し一元管理することができれば、アプリケーションから自動的に全体最適でPCパーツをマネジメントすることができるようになります。

14cmファンを搭載している時点で静音を達成している電源ですが、電源の温度が低いときにはファンの回転を止めて自動的に無音にしてくれます。SeasonicのPRIMEシリーズと同じく日本国内で10年保証品です。

2位 CoolerMaster

・MasterWatt Maker 1200 MIJ MPZ-C002-AFBAT-JP

2017年発売。80PLUS Titanium認証取得です。製造は日本の村田製作所が行っている点は評価できます。しかしファンがCoolerMaster製であり、企画がCoolerMasterなのが残念です。あと+10万円高くてもいいので全て村田製作所が企画製造までしていたら十分購入したい電源であり、明らかにCorsairより上のランクになります。

残念なことは、今回この製品だけが一点豪華主義の一発芸で終わってしまいそうなことです。今後CoolerMasterから発売されるPC電源も継続的に村田製作所が製造するのならいいのですが、おそらくそうはならないでしょう。「日本製」を大きく発信するための一発企画として行われた可能性が高いです。

PC電源の信頼性ではSeasonicやEnhance製の電源やそれらのメーカーにOEM生産してもらいCorsairが販売する電源のほうが、CoolerMasterよりも遥かに先を行っています。

信頼性において後塵を拝しているCoolerMasterが、この日本製のPC電源で一発逆転を狙った感がありますがさすがに一発モノだけでは難しいです。今後も村田製作所生産が常態化すれば徐々に評価は上がっていくでしょう。もしくは村田製作所が自前で企画生産までやってしまったほうがいいです。しかし、PC電源というのは10年ぐらい長持ちする上に、CPUやグラボのGPUのように年率20%台の高度性能成長を遂げるような分野でもないので、いわゆる「儲からない」分野です。村田製作所としてはあまり続けてはやりたくない分野なのかもしれません。

一つ書いておきますと、私はこの電源を非常に高く評価しています。1200Wで買うなら間違いなくこのCoolerMaster製を選びます。それなのにランク2位にしたのは、上述した通り今回だけの単発で終わってしまいそうであり、継続的に高品質な電源をリリースしているSeasonicにトータルでみるとかなわないと判断しているからです。

この製品を低く評価している他ウェブサイトのレビューなどが見受けられますが、このような高価なPCパーツを低く評価する人はPC分野においてとても多いです。例えばSSDがまだまだ非常に高価だった黎明期においてもHDD派の人たちがSSDをひたすら低評価している時期がありました。高価なものというのはやっかみの対象になり、お金がなく買えない人たちが低評価しているだけですので、そういった僻みは無視して品質本位で製品を評価して選ぶことをおすすめします。

・V1200 Platinum RSC00-AFBAG1-JP

2014年発売。80PLUS Platinum認証取得。上記のTitanium認証取得の村田製作所製造電源と異なりこちらはいわゆる普通のPC電源です。

【1000W】

1位 Seasonic

・SSR-1000TR

2017年発売のPRIMEシリーズはPRIME Ultraと呼ばれています。この電源は現時点でSeasonic電源の最高峰です。1000Wという最大容量かつ80PLUS認証Titanium取得です。米国では2017年から発売されていましたが日本では2018年になってからようやく出回り始めました。

・SSR-1000PD

米国では2017年1月には発売されていた電源。これは80PLUS認証Platinum取得であり、Titanium取得ではないのですが、Seasonicの中ではフラッグシップシリーズであるPRIME Ultraシリーズに属しています。

・SSR-1000GD

PRIME Ultra Goldシリーズに属する1000W品です。日本では2017年発売。

2位 Corsair

・HX1000i CP-9020074-JP

・RM1000x CP-9020094-JP

2015年発売。80PLUS認証Gold取得であるためCorsairの中でも比較的安い電源です。

ファンの直径は13.5cmでありSeasonic製と同じ。低温時にはファンを停止させる準ファンレス仕様になっています。

Corsair Linkに非対応であるのが残念です。しかしCorsair Linkのようなおまけ機能が無いほうがむしろ全体の故障率が下がり可用性が上がるというメリットもあります。Corsair Linkが不要なら積極的にCorsair Link非対応版を選ぶのもいいでしょう。

【850W】

1位 Seasonic

・SSR-850TR

日本では2017年12月発売。下記モデルの上位版。PRIME Ultraシリーズと呼ばれている。12年保証で、テスタモードを搭載し電源ユニットの故障部分の切り分けができるようになっている。またケーブルレスなり基盤同士の差込接続のみで構成されている。

・SSR-850TD

2016年発売。PRIMEシリーズTitaniumの850W版。

・SSR-850PX

2017年発売のFOCUS Plusシリーズです。FOCUS PlusシリーズにはGold認証取得のものもありますが、こちらはPlatinum認証取得です。

・SSR-850FX

2017年発売。上記と同じFOCUS PlusシリーズですがこちらはGold認証取得なので下位製品です。

【750W】

1位 Seasonic

・SSR-750TR

日本では2017年発売。下記PRIMEシリーズの後継品。

・SSR-750TD

2016年発売。PRIMEシリーズTitanium認証の750W版。2016年発売時点でのPRIMEシリーズは台湾生産の「SSR-750TD」でしたが、2017年からは中国生産に切り替わり「SSR-750TR」へ型番変更が実施されました。台湾製を選ぶのならこちらのTDのほうがおすすめですが既に生産終了品なので高値で販売されています。

・SSR-750PX

2017年発売。FOCUS Plusシリーズ。Platinum認証取得電源。

・SSR-750FX

2017年発売。FOCUS Plusシリーズ。Gold認証取得。

【650W】

1位 Seasonic

信頼性が高いと言われるSeasonicですが生産はチャイナです。PRIMEシリーズの箱にはMade in Chinaと書いてありました。

・SSR-650TR

2017年発売。下記PRIME(TD)シリーズの後継品です。PRIME Ultraシリーズと呼ばれています。Titanium認証取得です。下記製品と異なるのはこちらは中国生産品に切り替わったことによる型番変更が主です。下記「TD」製品までは台湾製でした。

・SSR-650TD

2016年発売。TITANIUM認証取得の電源です。私はこれを購入して使っていますが本当に熱が発生しません。電源を組み込んだ部分のPCケースの外側を触っても、夏場でもぬるく感じる程度でまったく熱くありません。以前使っていた2005,6年に購入した電源は、長時間触っていると熱いと感じ低温やけどをするのではないかというほど高い温度でした。

このPRIMEシリーズはSeasonicの中でも最高級品として位置づけられるフラッグシップモデルです。850Wを超える大容量版が出ていないので1KWや1200Wが欲しい場合はCorsairを選ぶしかないのですが、Quadro GP100とCore i9を積んでもSSDを使えば400W程度に収まるので850Wもあれば十分なのでしょう。

Titanium認証取得の電源は最大出力ワット数が大きい電源ばかりです。価格は高いものの、650Wという電力容量ながらTITANIUM認証を取得している上に、10年保証(米国では12年保証)も付いてくる高品質な電源です。購入してからまだ半年くらいしか経過していませんがおすすめです。

・SSR-650PX

2017年発売のPlatinum認証取得電源です。奥行きが140mmでありMini ITXケースにも搭載しやすくなっています。これはPRIMEシリーズではないので、PRIMEシリーズほどはいかない廉価品ですが、他のメーカー品よりも高品質なのは間違いないです。

・SSR-650FX

2017年発売。FOCUS Plusシリーズ。Gold認証取得電源。

【600W】

1位 SilverStone

・Nightjar SST-NJ600

このファンレス電源はSeasonic SSR-600Lとほぼ同等品です。SilverStone名義のOEM販売品だからです。海外ではSeasonic SSR-600Lのほうが支持されています。

この電源のコネクタ部を見るとSeasonicのOEM品であることがよくわかります。それはCPU補助電源とPCIe補助電源のコネクタが区別されておらず共通化されているからです。これがSeasonic電源の特徴です。

しかし、日本国内の事情で言えば国内正規品として売られているこちらのNightjar SST-NJ600のほうがおすすめできます。米国Amazon.comから個人輸入したり、国内で売られている並行輸入品では無保証だからです。

明確にSeasonic製と違うのは、このSilverStone Nightjar SST-NJ600の入力電圧は90V~で良くなっています。Seasonic SSR-600TLは100V~です。これはNightjar SST-NJ600がしっかり日本使用を意識しているからです。

CPU補助電源とPCIe補助電源用の8ピンコネクタは4つ出力されています。付属ケーブルはCPU補助電源8ピン(4+4ピン)用が2本。つまりCPU補助電源用としては8ピン×2です。

PCIe補助電源8ピン(6+2ピン)用が2本で、PCIe用ケーブルは1本につき2つの8ピン(6+2ピン)コネクタがあります。つまりPCIe補助電源としては8ピン×4ということになります。

SATA用の電源出力は4コネクタありますが、付属しているケーブルは2本のみです。1本はSATA機器4台分のコネクタを装備。もう1本はSATA機器2台分のコネクタを装備しています。つまり付属ケーブルだとSATA機器6台までです。他のケーブルはIDE機器やフロッピーディスクドライブ用です。

2位 Seasonic

・SSR-600TL

2017年発売ですが日本では発売されていない製品です。私がSeasonic製品の中で最も評価している電源です。これは完全ファンレス電源でありファン自体が搭載されていません。条件付きでファンを停止させるという準ファンレスではなく完全ファンレスです。

この電源の同等品がSilverStoneから発売されています。日本国内で買うのなら

日本国内で出回っている

600Wという容量かつSeasonicのPRIMEシリーズとして発売された当製品はファンレス志向のユーザーにとっては非常に高い価値があります。

日本国内正規品として販売されていないことは残念なことです。しかし保証を受けられなくても良いのなら米国Amazonから個人輸入する手があります。

私はAmazon.comでNVMe M.2 SSD 1TBを購入したことがありますが、同じくこの電源もAmazon.comで日本発送で買えるかどうか確かめたところどうやら購入できるようです。

また以下の価格は2018年1月5日21時(日本時間)時点でのものなので、今後変動します。

私はこの注文を確定していません。つまり実際に購入していません。あくまでも輸入コスト(import fees)を確認するため購入直前まで画面を進めただけです。また購入価格は当然変化するので上記の画像の価格で購入できるわけではありません。各自そのときの価格は確認してください。

Amazon.comのPCパーツは全て日本に輸入できるわけではなく、ものによっては買えないものもあります。それを確認する意味もありました。import feesは一ヶ月後にいくらかクレジットカードに戻ってくるので、実際の価格はこれよりも少し安くなります。

日本国内正規品でなくてもいいのなら米国Amazonから買ってしまうのも手です。

【500W】

1位 SilverStone

・Nightjar SST-NJ520

2014年発売。数少ないファンレス電源の1つです。Seasonicが設計・生産し、SilverStoneの名前で販売するOEM品です。この520W電源は600Wのファンレス電源が登場する前はかなり貴重なファンレス電源でした。しかし今となっては後継品の「SST-NJ600」電源を選択するのがおすすめです。

2位 Seasonic

・SS-520FL

SilverStoneのNightjar SST-NJ520の元となったファンレス電源。SilverStone電源はこの電源とほぼ同一仕様です。

米国ではSeasonicのSS-520FLのほうが安い上に、米国の家庭用向け電圧は120VもあるためこのSS-520FLのほうが人気でした。しかし日本向けだと90Vでも動作するSST-NJ520のほうが安定するので、SS-520FLを個人輸入するより国内正規品のSilverStone Nightjar SST-NJ520のほうがおすすめです。

【450W】

1位 SilverStone

・Nightjar SST-NJ450-SXL

20+4ピンのコネクタ×1、CPU補助電源用8ピン(4+4ピン)用のコネクタ×1、PCIe補助電源用8ピン(6+2ピン)用のコネクタ×2を装備しています。

SATA用の電源コネクタは電源ユニットから3つ出力されています。付属ケーブルではSATA機器用は2本用意されていて、SATAケーブル1本で4つのSATA機器へ電力を供給できます。つまりケーブル2本×コネクタ数4で合計8台のSATA機器へ電力を供給できます。

ここまでは最近の電源でも共通です。以下がちょっと特殊です。

このPC電源にはペリフェラル4ピン用のケーブルも付属しています。IDE機器用です。これも今となっては珍しいものです。1ケーブルで3個のIDE機器用コネクタが用意されています。電源ユニット側の出力はSATA用になっているので、このIDE機器用ケーブルが不要なら自前で別にSATAケーブルをもう1本用意すれば、電源側のSATA出力3×1ケーブルあたりのSATAコネクタ4で、合計12のSATA機器へ電力を供給できます。

他にフロッピーディスクドライブ用の4ピンコネクタが独立して電源から出力されています。このためのケーブルが1本付属している珍しい電源です。たとえSATA用出力3つが全て埋まっていてもフロッピーディスクドライブ用の出力コネクタが空くようになっています。

Seasonic電源の弱点

Seasonicは台湾の電源メーカーであり日本ではオールテック社が正規代理店となっています。私もSeasonic電源のユーザーでありPRIMEシリーズ80PLUS認証Titanium取得モデルを使用しています。日本国内ではSeasonicの電源と言えば高品質電源の代名詞にもなっています。

私は基本的にSeasonic電源を高く評価しているわけですが、Seasonic電源であっても弱点があります。多くのサイトではSeasonic電源を絶賛する論調で記事が書かれており弱い点に焦点が当てられていないので、あえてここではSeasonic電源の弱点について触れていきます。

・CPU補助電源用のコネクタがなくPCIe補助電源用のコネクタに一本化されている

Seasonicの電源はCPU補助電源コネクタ形状(4+4ピン)タイプのコネクタを電源ユニット側に搭載していません。「CPU/PCI-E」と記載された場所にPCIe補助電源用のコネクタのみが搭載されています。

それならCPU補助電源はどうやって取り出すのかというと、PCIe補助電源用のコネクタから付属のケーブルで変換して、CPU補助電源用のコネクタ形状にした上でマザーボードに挿すようになっています。

つまりSeasonicの電源では「電源側:PCIeコネクタ→マザーボード側:CPUコネクタ」として使うようになっています。

実際、電力規格的にはPCIe補助電源でもCPU補助電源でも同じです。単なる12VとGNDの組み合わせです。しかしPCIe用とCPU用ではピンの配置が異なっています。8つのピンのうちどこを12Vにするのか、どこをGNDにするのかでPCIe用とCPU用のコネクタでは規格が異なるわけです。

そこでSeasonic電源では、電源側の出力ではPCIe用コネクタしかないものの、それを付属ケーブルでCPU用コネクタ形状に変換することによってCPU補助電源に対応しています。

このようなやり方は特殊です。EVGAでもSilverStone電源でもこのような方法は採用していません。Seasonic電源のような変換手法を採用すると、以下のような汎用スリーブケーブルが使えなくなります。

このスリーブケーブルはSilverStone製のものですが、SilverStoneの電源だけでなくEVGAの電源でも使えます。なぜならEVGAの電源はCPU補助電源用のコネクタをしっかり電源側にも用意しており、コネクタ形状がPCIe補助電源用ではないからです。

SilverStoneのスリーブケーブル汎用コネクタである上に1本1本がスリーブ化されており柔軟に曲げることができるのでとても有用です。CPU補助電源においてこのようなケーブルが使えなくなるのがSeasonic電源の弱点です。

・ファン直径が135mmでEVGAの140mmより小さい

ATX規格電源の外形横幅は150mmです。つまりPC電源内部にファンを搭載する場合そのファンの直径は150mm「未満」になります。ほとんどのPC電源は12cmファンを搭載しています。なぜなら12cmファンはよくある規格であり安く手に入るからです。

しかし150mmも外形があるのに12cmファンではすこしもったいないです。できるだけファンの直径を大きくしたほうが少ない回転数でファンノイズを抑えた上で風量を確保し冷却性能を高めることができるからです。

そこでSeasonicの電源では135mm径という特殊サイズのファンを搭載しています。これは12cmファンを搭載した電源より優秀であり、Seasonic電源の優れた点です。

しかし上には上がいます。EVGAの電源では140mmファンを搭載しています。ATX電源では150mmの外形サイズなので、PC電源筐体のフレーム厚みを考慮すると、ファンを搭載できるスペースは146mm程度しかありません。そしてファンと筐体の間のスペースを確保する必要があるため、たった片側3mm程度しかファンとの隙間がないことになります。ここまでギリギリのことをしてでも140mmファンを搭載しているのがEVGA電源です。たった5mmでもファンの直径を大きくしたほうが静音性と冷却性能の両立に役立つので、この点でSeasonic電源はEVGA電源よりも劣っています。

・付属のモジュラーケーブルの品質は低い 硬く曲げにくい安物ケーブル

PC電源ではケーブルがおまけ程度の安物が付属していることが多いです。これはSeasonic電源でも例外ではありません。EVAG製の電源では、電源ケーブルを1つにまとめたあとにスリーブ化するという「半スリーブ化」ケーブルが付属していますが、Seasonic電源に付属しているケーブルはまったくスリーブ化されていない上に、非常に硬く曲げづらいタイプの安いケーブルです。PC電源本体は高品質なのにケーブルは非常に低品質です。

これはPCケースと類似しています。PCケース付属のファンは安物であり、Noctua製のファンに換装しなければならないのと同じです。PCケースメーカーはPCケース本体に製造原価をかけているため、価格競争力を維持するためにはPCケース付属のファンはおまけ程度のようなものしか付属させることができないわけです。

PC電源も同様です。あくまでもPC電源メーカーがこだわるのはPC電源ユニット本体であり、モジュラーケーブルはおまけ品としてケチっていることがほとんどです。これはSeasonicにも妥当しています。

EVGAの電源に付属しているケーブルはSeasonicよりはマシで、線を束ねたあとに全体をスリーブ化していますが、線を束ねてる以上硬く折り曲げにくいのは同じなのでEVGA製の電源でもケーブルは安物です。ただしSeasonic電源付属のケーブルよりはEVGA電源付属のケーブルは折り曲げやすいです。

そこで予算をかける人はSilverStone製の別売スリーブケーブルを使って、PC電源付属のケーブルは使わないといった手法を採るのですが、EVGA製電源ならSilverStone製別売りケーブルが使えるものの、Seasonic製電源だとSilverStone製別売りケーブルが一部使えません。この理由は上述した通り、Seasonic電源ではPCIeコネクタをCPU補助電源に変換しているためです。EVGA電源ではしっかりCPU補助電源用のコネクタを出力しているため汎用品であるスリーブケーブルが使えます。これがSeasonic電源の弱点です。