2021年5月Core i7 11800Hは第12世代Intel Coreのモバイル版Tiger Lake-Hの8コアモデルの中では最も価格が安いタイプのCPUです。8コアかつ価格を押さえたゲーム用等の高性能ノートパソコンでよく採用されます。
Core i7 11800HとRyzen5000シリーズ(Zen3:Cezanne, Zen2:Lucienne)の比較
Core i7 11800HとRyzen5000シリーズモバイル向けプロセッサをベンチマーク比較していきます。
第11世代Intel(Tiger Lake)プロセッサがリリースされ始めた2020年9月より後に発売されたのがモバイル向けRyzen 5000シリーズです。モバイル向けのRyzen 5000シリーズはデスクトップ向けとは異なり、Zen2マイクロアーキテクチャを採用したモデルも混ざっています。上位モデルは殆どがZen3です。ベンチマークの結果はCore i7 11800Hがフラッグシップモデルにも勝ってしまいます。
Core i7 11800H vs. Ryzen 9 5980HX
まずはRyzen 5000シリーズ最高峰のRyzen 9 5980HXと比較します。Ryzen 9 5980HXは本来ならCore i9 11980HKと比較するようなモデルですが、強い相手と勝負させる分にはAMD側にとって不利はないはずです。
Ryzen 9 5980HXはRyzen 5000シリーズで一番高性能なフラッグシップモデルなのにも関わらず、+3%しかCore i7 11800Hに対し勝てていない結果です。Workstation用途ではRyzen 9 5980HXが優勢ですが、事務作業用途ではたった+1ポイントしかRyzen 9 5980HXが勝っておらずほぼ互角です。当然ながらCore i9 11980HKと比較するとCore i9 11980HKが勝ってしまいます。
Core i7 11800H vs. Ryzen 9 5900HX
Ryzen 9 5900HXはRyzen 9 5980HXのブーストクロックを0.2GHz引き下げた版です。モバイル向けのRyzen5000シリーズの中では上から3番目の製品です。
Core i7 11800HがRyzen 9 5900HXに対し+1%の差で勝利しています。しかしWorkstation用途ではRyzen 9 5980HXが+2ポイント差で上なので、スレッドレベル並列性の高いアプリケーション用途ではRyzen 9 5900HXの方が少し高性能になります。