Core i5 11400Fのベンチマーク性能比較レビュー 第4世代Ryzen 5 5600Xに対し第11世代Intel Core(Rocket Lake)が勝利し、Ryzen 7 5800Xと互角の性能

第11世代Intel Core(Rocket Lake)シリーズの6コアCPUの中で最も低コストなモデルに相当するのがこのCore i5 11400Fです。

Core i5 11400Fでは、Core i5 11400では有効化されていた内蔵グラフィクスが無効化されており、Core i5 11400Fは最も機能が最小化されているモデルということになります。当然ながらCore i5 11400で無効化されていたvProやIntel Trusted Execution TechnologyもCore i5 11400Fでは無効化されています。

特に、内蔵グラフィクスを搭載しておらずセキュアブートも不可能な第4世代Ryzenの6コアモデル、Ryzen 5 5600XとCore i5 11400Fとの比較は非常に面白い比較になります。

Ryzen 5 5600Xは型番600のグレードでしかも末尾文字(suffix)に”X”が付く高クロックモデルです。

他方、Core i5 11400Fは型番400の低グレードモデルで高クロック版ではありません。もしRyzen 5 5600XがCore i5 11400Fに対して負けてしまったら、同じ2020年度に発売された第4世代Ryzenを信奉するAMD愛好家にとっては「国恥記念日」となってしまうレベルです。

Core i5 11400Fの詳細スペックと特徴

メーカー・モデル名Core i5-11400F (第11世代Intel)
コア数6コア12スレッド
基本動作周波数2.6 GHz
最大動作周波数4.4 GHz
全コア同時最大周波数4.2 GHz
発売日2021年3月
セキュアブート対応
vProテクノロジ非対応
同時マルチスレッディング有効
定格外オーバークロック非対応
TDP(≒消費電力)65W
L1キャッシュ480KB
L2キャッシュ3MB
L3キャッシュ12MB
最大メモリサイズ128GB
メモリタイプDDR4-3200
メモリチャネル2
メモリ帯域幅50GB毎秒
コードネームRocket Lake-S
コンピュータの形態デスクトップ
ソケットLGA 1200
グラフィクス(iGPU)無効
iGPU最大画面数0
iGPU最大ビデオメモリ0GB
iGPU基本周波数0Hz
iGPU最大周波数0Hz
iGPU EU数0基
iGPU単精度コア数0基
iGPU単精度性能0 FLOPS
アーキテクチャCypress Cove
プロセスルールIntel14nm
SIMD拡張命令Intel AVX2, SSE
SIMD演算器256bit FMA×2
SIMD倍精度演算性能16 FLOPs/cycle
AI(深層学習)拡張命令AVX-512 VNNI

Core i5 11400Fは、Core i5 11400の内蔵グラフィクスを無効化しただけのモデルです。Core i5 11400F相当になるとゲーム用途想定して買うユーザーよりも、自宅の事務作業用途PCとして買う人が多いのでできれば内蔵グラフィクスが有効化されていてグラボが不要なCore i5 11400をおすすめします。

Core i5 11400Fは型番400の低グレードに位置づけられるCPU

Core i5 11400Fは型番400のグレードに位置するCPUです。第11世代Intel Core(Rocket Lake)では上は型番900のCore i9 11900Kから存在しますが、このCore i5 11400Fは中間より下位にあるグレードです。

姉妹モデルのCore i5 11400ではvProがもともと無効化されているため、Core i5 11400Fの違いは内蔵グラフィクス(Intel UHD Graphics 730)の有無だけ

第11世代Intel Core(Rocket Lake)では、Core i5 11500とCore i5 11400の間に機能上の境界線があります。

Core i5 11500以上はvProとIntel Trusted Execution Technologyが有効化されており法人等向けの機能が充実しています。一方、Core i5 11400以下のモデルではvProもIntel Trusted Execution Technologyも無効化されています。

末尾文字(suffix)が”F”のモデルでもvProとIntel Trusted Execution Technologyが無効化されていますが、それ以前にCore i5 11400の時点でvProもIntel Trusted Execution Technologyも無効化されていることになります。

つまり、Core i5 11400FとCore i5 11400の違いは内蔵グラフィクスであるIntel UHD Graphics 730が有効化されているかどうかだけであり、Core i5 11400Fは内蔵グラフィクスが無効化されています。

Core i5 11400Fほどの低消費電力性だと、内蔵グラフィクスが有効なCore i5 11400を選んでグラボを省略しパソコンを小型化する方向性が得策

Core i5 11600KやCore i7 11700Kほどのモデルだったら、内蔵グラフィクスが無効化されているCore i5 11600KFやCore i7 11700KFを購入してグラボを用意するのは理にかなってます。

そもそもCore i7 11700KクラスのCPUを買うユーザーはゲーム用途等のグラフィクス性能にもこだわるため、内蔵グラフィクスを使わないことが多いからです。グラボを使うユーザーからしたら内蔵グラフィクスが有効化されているCPUを買うメリットは、グラボ故障時の保険として維持しておきたい用途くらいでしょう。

しかし、Core i5 11400Fレベルまでローエンドになるとグラボを用意せず内蔵グラフィクスで済ませたいユーザーが多いです。

しかもグラフィックボードはパソコンを組む上で大きなスペースを占有するため、グラボを省略するだけで大幅に小型のPCが作れてしまいます。

パソコンを小型化したいニーズがあるなら、内蔵グラフィクスが有効化されているCore i5 11400を選んだ方がメリットが大きいです。

第11世代Intel Coreの6コアモデルの中で最も性能が低いCore i5 11400Fに対して、第4世代Ryzenの6コアモデルの中で最も性能が高いはずのRyzen 5 5600Xが敗北

本来、第4世代Ryzen 5 5600Xと比較するのはCore i5 11600Kですが、強いCore i5 11600Kと比較しても面白みがありません。Intel Coreが勝ってしまうのはAMD愛好家でも想定の範囲内なので、「どうせIntelが勝つ」で終わってしまうからです。

しかし、第11世代Intel Coreの6コアモデルの中で最もグレードが低いCore i5 11400Fと、第4世代Ryzenの6コアモデルの中で最もグレードが高いRyzen 5 5600Xと比較するのは非常に面白い比較になります。

Intel Coreの下位モデルに対し、AMD Ryzenの上位モデルが敗北してしまうとAMD Ryzenを信奉するユーザからするとこの上ない屈辱となってしまうからです。

実際、Intel Core i5 11400Fに対しAMD Ryzen 5 5600Xが敗北してしまいます。

Intel Coreの下位モデルに対しAMD Ryzenの上位モデルが敗北してしまう結果、これは2017年発売の第1世代Ryzenから現在まで続いてるAMD Ryzenの伝統国技です。

Core i5 11400Fと第4世代Ryzen(2020年度発売)の比較

Zen3マイクロアーキテクチャを採用した第4世代Ryzen5000シリーズプロセッサは、Core i5 11400Fと最も比較し甲斐のあるCPUです。第4世代Ryzenプロセッサから見て最も発売日の近いIntel Coreプロセッサは、2020年度に発売された第11世代Intel Core(Rocke Lake)プロセッサだからです。しかも6コアしかないCore i5 11400Fであっても、16コア,12コア,8コアの第4世代Ryzenとほぼ互角の勝負になります。

Core i5 11400F vs. Ryzen 9 5950X

Core i5 11400Fは6コアかつ第11世代Intel Coreの6コアプロセッサの中では最も低性能なCPUですが、第4世代Ryzen5000シリーズで最高峰のRyzen 9 5950Xと比較してみます。これは第11世代Intel Coreの中で一番下のCPUと、第4世代Ryzenの中で一番上のCPU同士の比較になるので、カタログスペック通りの性能が出るならRyzen 9 5950Xが圧倒的大差で勝つはずです。

16コアのRyzen 9 5950Xが6コアのCore i5 11400Fに対してたったの2%しか勝てていません。これはほぼ互角の性能です。第4世代Ryzen最高峰のRyzen 9 5950Xを持ってしても、第11世代Intel Coreの6コアで最も安いCore i5 11400Fにたった2%しか差をつけられないのは、第4世代Ryzenで採用されたZen3マイクロアーキテクチャが大きく劣っているためです。マイクロアーキテクチャが劣っているといくらコア数を増やしたりクロックを高くしても苦戦を強いられます。16コアかつベースクロックもCore i5 11400Fより高いにも関わらず、たった2%の性能差しか付けられない苦戦をRyzen 9 5950Xが強いられたのは、AMDの技術力が低いことによる目に見える結果です。

Core i5 11400F vs. Ryzen 9 5900X

12コアを有するRyzen 9 5900Xと6コアのCore i5 11400Fを比較してみます。コア数の差にして2倍です。「コア数が2倍になれば性能も2倍になる」という嘘を盲信しているAMD愛好家の理屈に従えば、Ryzen 9 5900Xの性能はCore i5 11400Fの+100%になるはずです。しかもRyzen 9 5900XのベースクロックはCore i5 11400Fと比較して+1.1GHz(+42%)です。「コア数が2倍になれば性能も2倍になる」という虚偽理論に従えば2倍超の差が付くはずです。

しかし実際はたった+2%の差しか付きません。コア数が2倍でも、1クロックサイクルあたりに実行可能な命令数(IPC)や、1クロックサイクルあたりに実行可能な演算数(FLOPS/cycle)が劣っていれば1コアあたりの性能は極めて低いためです。Ryzen 9 5900Xは1コアあたりの性能が極めて低いため、コア数を2倍にしてもたった+2%しかCore i5 11400Fに対して勝てません。

Core i5 11400F vs. Ryzen 7 5800X

次は8コアのRyzen 7 5800Xと比較してみます。Ryzen 7 5800Xは第4世代Ryzenの単なる8コアプロセッサではなく、「第4世代Ryzenの中で最高クロックを有する8コアプロセッサ」という特別な意味を持ったモデルです。Ryzen 7 5800″X”と、末尾文字(suffix)に”X”があることからも分かる通り高クロックCPUの位置付けです。ベースクロックだけでも、Ryzen 7 5800Xの方が1.2GHzも高くなっています。

一方でCore i5 11400Fは「第11世代Intel Coreの中で最も低いクロックを有する6コアプロセッサ」です。この形式的なスペック比較からするとどうみてもRyzen 7 5800Xが圧勝しそうなものですが、結果はその通りになりません。

たった+1%しかRyzen 7 5800XはCore i5 11400Fに対して勝てていません。勝てるどころかほぼ互角の性能と言っていいでしょう。2コアも多く、クロックは+1.2GHzも高いのにRyzen 7 5800Xが+1%しか上回れないのは事実上第4世代Ryzen 7 5800Xの敗北を意味しています。

Core i5 11400F vs. Ryzen 5 5600X

ここがCore i5 11400Fと第4世代Ryzenの比較で最も面白いところです。Ryzen 5 5600XはCore i5 11400Fと同じ6コアのCPUだからです。カタログスペックだけ見ればRyzen 5 5600Xの方が有利です。Ryzen 5 5600Xはその型番からも分かる通り、高クロックを意味する末尾文字(suffix)”X”が振られているプロセッサです。一方で、Core i5 11400Fは第11世代Intel Coreの中で最もクロックが低い6コアプロセッサです。それによりベースクロックは1.1GHzもの差があります。カタログスペックだけ見ればどうみてもRyzen 5 5600Xが負ける条件ではありません。

しかし結果はRyzen 5 5600Xに対してCore i5 11400Fが+2%勝利してしまいます。同じコア数同士の比較なので、この性能差は1コアあたりの性能そのものです。ベースクロックが+1.1GHzもRyzen 5 5600Xの方が高いにもかかわらず、性能は+2%Core i5 11400Fが上になるほど、第4世代RyzenのZen3マイクロアーキテクチャは1クロックサイクルあたりの性能が低いことになります。

Ryzen 5 5600Xは第4世代Ryzenの6コアモデルの中では最高峰の位置付けです。そのRyzen 5 5600Xが、第11世代Intel Coreの6コアモデルでは最も下位に位置するCore i5 11400Fに負けてしまったのは屈辱と言えます。

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