Intel Core i7 12800H搭載おすすめノートPC比較とベンチマーク性能評価

Core i7 12800Hは2022年1月にリリースされたモバイル版第12世代Intel Core(Alder Lake)プロセッサです。上位のCore i9と同じ14コアを有しており、第12世代Intel Coreのi9モデルと遜色ない性能です。Core i9 12900Hよりも劣っているのは内蔵グラフィクス(Intel Iris Xe Graphics)の性能です。

Intel Core i7 12800Hの詳細スペックと特徴

Core i7 12800Hの詳細スペックは上表の通りです。Core i7 12800Hは第12世代Intel Coreの中でも「高消費電力なモバイル向けプロセッサ」と位置付けられるAlder Lake-Hというコードネームを持っています。Alder Lake-HのCore i7シリーズの中ではCore i7 12800Hは最も上位です。Core i7 12800Hは汎用コアのクロック面と、グラフィック性能面ではCore i9 12900Hよりも劣っています。

Core i7 12800Hのコア数はCore i9 12900Hと全く同じ構成

Core i7 12800Hは高性能なP-Coreを6コア、低消費電力なE-Coreを8コア有しており合計14コアのプロセッサです。このコア構成はCore i9 12900HやCore i9 12900HKと全く同じです。コア数の面ではCore i7シリーズであってもCore i9シリーズに全く見劣りしないと言っていいです。

Core i7 12800Hの動作クロックはCore i9 12900Hより低い

Core i7 12800Hにおいて、上位のCore i9 12900Hから明確に低下しているスペックはクロックです。

Core i7 12800HのP-Coreのベースクロックは、Core i7 12800Hから0.1GHz引き下げられ2.4GHzです。ブーストクロックは0.2GHz引き下げられ4.8GHzになっています。

Core i7 12800HのE-Coreについてはベースクロックは1.8GHzでCore i9 12900Hと同じです。しかしブーストクロックは0.1GHz引き下げられて、3.7GHzとなっています。

E-CoreよりもP-Coreのクロック引き下げ率が大きいことがわかります。

Core i7 12800HのキャッシュサイズはCore i9 12900Hと同じ

Core i7 12800Hのキャッシュサイズは、P-Core,E-CoreともにCore i9 12900Hと全く同じです。

Core i7 12800Hの内蔵グラフィックス性能はCore i9 12900Hよりも低い

モバイル向けの第12世代Intel CoreプロセッサにはIntel Iris Xe GraphicsまたはIntel UHD Graphicsという内蔵グラフィックスがCPU内部に搭載されています。この内蔵グラフィックスの存在によって、別途グラフィックチップ（NVIDIA GeForce等）を用意しなくてもノートパソコンの画面が映るようになっています。この内蔵グラフィックスの性能はノートパソコンのグラフィック性能を決定する上で重要であり、ノートパソコンに外部ディスプレイを接続する際は特に重要になります。外部ディスプレイを接続しても描画処理はノートパソコン側で実施するため、内蔵グラフィックスの性能によって外部ディスプレイの描画のスムーズさも決定されます。

Core i7 12800Hの内蔵グラフィックス性能はCore i9 12900Hよりも最大クロックが500MHz低くなっています。グラフィック処理を実行する単精度コア数は同じです。Core i7 12800HではCore i9 12900Hよりも最大クロックが低くなっているため、内蔵グラフィックスの性能を重視する場合はCore i9 12900Hを選択した方がいいでしょう。

Core i7 12800Hは先代のCore i7 11800Hとは異なりvProテクノロジが有効化されている

第11世代Intel Core Tiger Lake-HプロセッサのCore i7 11800Hが、今回のCore i7 12800Hの先代に相当するCPUです。Core i7 11800HではvProテクノロジが無効化されていましたが、今回のCore i7 12800HではvProが有効化されました。vProが有効化されているCPUを搭載していると、パソコンの電源が切れている状態の大量の端末に対し、遠隔操作で一括してWindowsUpdateを適用できるようになります。大きな法人等では従業員の端末に対しこのような処理を実施することが多いため、vProが有効化されたことで大企業や学校法人等での採用にも向くようになりました。

Core i7 12800Hは比較的マイナーな存在で搭載ノートパソコンが少ない

Core i7 12800Hは第12世代Intel Core Alder Lake-Hプロセッサの中でも比較的マイナーな存在です。これより一段階下位のCore i7 12700Hの方がメジャーであり、Core i7 12700Hを搭載しているノートパソコンは数多いです。どちらかというと先にCore i7 12700Hの存在があり、それに少しだけクロック周波数を上乗せしたのがCore i7 12800Hという位置付けという理解が正しいです。Core i7 12700HとCore i7 12800Hの違いは汎用コアの動作クロックだけなので、Core i7 12700Hを選んだ方がノートパソコンの選択肢が増えるメリットがあります。

1位： Lenovo ThinkPad X1 Extreme 2022(Gen5) 【16.0型16:10, Pro or Home, 1.88kg】

ThinkPad X1 Extremeは基本は事務作業用のノートPCですが、GPUがIntelの内蔵グラフィックスではなくNVIDIAのGeForceを搭載しているためゲーム用としても可能です。GeForce RTX 3050Ti Mobile版を選択した状態の価格を表示していますが、+8万5千円で「GeForce RTX 3070Ti Mobile版」にすることもできます。ゲーム用としては少し中途半端なので、第一義的にゲーム用としてノートパソコンを買うのなら他のモデルの方がいいです。第一義的にビジネス用として買いたいけれども、ゲームができるに越したことはないといった場合におすすめのノートパソコンです。