
Core i7 1185G7は第11世代Intel Core(Tiger Lake-UP3)プロセッサの中で非常に高性能な部類に位置するCPUです。このCore i7 1185G7を搭載しているノートPCならハイスペックなノートPCに分類されると言っていいでしょう。
Intel Core i7 1185G7の詳細スペックと特徴

| 型番 | Core i7-1185G7 (第11世代Intel) |
|---|---|
| コア数 | 4コア8スレッド |
| 基本動作周波数 | 3.0GHz |
| 最大動作周波数 | 4.8GHz |
| 全コア同時最大周波数 | 4.3GHz |
| 発売日 | 2020年9月 |
| セキュアブート | 対応 |
|---|---|
| vProテクノロジ | 対応 |
| 同時マルチスレッディング | 有効 |
| 定格外オーバークロック | 非対応 |
| TDP(≒消費電力) | 28W |
| L1キャッシュ | 320KB |
| L2キャッシュ | 5MB |
| L3キャッシュ | 12MB |
| 最大メモリサイズ | 64GB |
| メモリタイプ | LPDDR4X-4267 |
| メモリチャネル | 2 |
| メモリ帯域幅 | 68.2GB毎秒 |
| コードネーム | Tiger Lake-UP3 |
| コンピュータの形態 | モバイル |
| ソケット | BGA 1449 |
| グラフィクス(iGPU) | Intel Iris Xe Graphics G7 |
|---|---|
| iGPU最大画面数 | 4 |
| iGPU最大メモリ | ― |
| iGPU基本周波数 | 400MHz |
| iGPU最大周波数 | 1,350MHz |
| iGPU EU数 | 96 |
| iGPU単精度コア数 | 768 |
| iGPU単精度性能 | 2.0736 TFLOPS |
| アーキテクチャ | Willow Cove |
| プロセスルール | Intel10nm+ |
| SIMD拡張命令 | Intel AVX2, AVX-512 |
| SIMD演算器 | 256bit FMA×2 |
| SIMD倍精度演算性能 | 16 FLOPs/cycle |
| AI(深層学習)拡張命令 | Intel Deep Learning Boost (AVX-512 VNNI) |
Core i7 1185G7はCore i7 1180G7と型番が似ていますが性能は全く異なります。Core i7 1185G7はTDP28Wと高消費電力で高性能なTiger Lake-UP3シリーズに属しますが、Core i7 1180G7はTDP15Wと低消費電力で低性能なTiger Lake-UP4シリーズに属します。
Core i7 1185G7はTiger Lakeの中でもTDP28WのTiger Lake-UP3に属する
第10世代Intel Coreプロセッサでは、モバイル向けはComet Lake-Uのように-Uシリーズで展開されていました。それが第11世代Tiger Lakeでは-Uシリーズが2つに分岐しました。TDP28Wの高消費電力なTiger Lake-UP3と、TDP15Wの低消費電力なTiger Lake-UP4です。
14.0インチのThinkPad X1 Carbonのように比較的大きなノートPCでは冷却能力に余裕があるため、TDP28WのTiger Lake-UP3が使われています。実際にThinkPad X1 Carbon 2021(Gen9)ではCore i7 1185G7を採用しています。
Core i7 1185G7ではCore i7 1165G7とは異なりvProが有効化されている
このCore i7 1185G7より安いCPUにCore i7 1165G7がありますが、違いはvProテクノロジが有効化されているか否かです。法人等で職員や従業員向けにノートPCを大量調達して、それらのノートPCに一括でWindowsUpdateを適用するには、それらのノートPCがvPro対応のCPUを搭載している必要があります。情報セキュリティ上の運用の観点からすると、大量に調達する場合はvPro搭載のCore i7 1185G7が理想です。
1位: Lenovo ThinkPad X1 Carbon 2021(Gen9)
| 商品名 | Lenovo ThinkPad X1 Carbon Gen9 |
|---|---|
| 型番 | パフォーマンス(Pro OS選択可能) |
| CPU | 第11世代Intel Core i7-1185G7 (4コア, 3.0~4.8GHz, Tiger Lake) |
| メモリ | 16GB LPDDR4X 4,266MHz |
| 画面 | 14.0型, 1920×1200, IPS, 非光沢, タッチ非対応,ブルーライトカット |
| GPU | Intel Iris Xe Graphics (CPU内蔵) |
| SSD | 1TB (M.2 2280, PCIe NVMe) |
| 光学 | 内蔵型光学ドライブ搭載不可 |
| 無線 | Intel WiFi6 AX201(ax) + Bluetooth5.2 |
| USB等 | Thunderbolt4×2, USB 3.0(3.1Gen1)Type-A×2, HDMI×1 |
| OS | Windows 11 Pro 64bit (日本語版) |
| Office | Microsoft Office Home and Business 2021 【他:選択無し】 |
| 電池 | 最大26時間(57Wh, 4セルリチウムイオン)/ACアダプタType-C |
| 質量 | 最小1.13kg / 横幅314.5×奥行221.6×厚さ14.9mm (1.04ℓ) |
| その他 | ― |
| 価格 | \ 460,680(税込) |
ThinkPad X1 Carbon 2021(Gen9)の中でもフラッグシップに位置する構成のモデルです。ThinkPad X1 Carbon 2021(Gen9)では4つのCPUが選択できますが、その中でCore i7 1185G7は最上位です。上記のスペック表はワイヤレスWAN非搭載の構成にしていますが、ワイヤレスWAN搭載のモデルも存在します。価格を見ると非常に高価に見えますが、Lenovo ThinkPadは発売直後でも週末等で40%割引のクーポンを適用できることがあるので、基本はクーポンを適用して購入します。私も以前ThinkPad X1 Carbonを購入した時はクーポンを適用して購入しましたが、発売直後の4月購入にもかかわらず40%引きだったので最上位のCPUを選択していたのにも関わらず21万円台で購入できました。
2位: Lenovo ThinkPad X1 Yoga 2021(Gen6)
| 商品名 | Lenovo ThinkPad X1 Yoga Gen6 |
|---|---|
| 型番 | パフォーマンス(Pro OS選択可能) (2021年) |
| CPU | 第11世代Intel Core i7-1185G7 (4コア, 3.0~4.8GHz, Tiger Lake) |
| メモリ | 16GB LPDDR4X 4,266MHz |
| 画面 | 14.0型, 1920×1200, IPS, 非光沢, 400nit, タッチ対応, ブルーライト軽減 |
| GPU | Intel Iris Xe Graphics G7(CPU内蔵) |
| SSD | 1TB (M.2 2280, PCIe NVMe) |
| 光学 | 内蔵型光学ドライブ(DVD/Blu-ray)搭載不可 |
| 無線 | Intel WiFi6 AX201(ax) + Bluetooth5.2 |
| USB等 | Thunderbolt4×2, USB 3.0(3.1Gen1)Type-A×2, HDMI×1 |
| OS | Windows 10 Pro 64bit (日本語版) |
| Office | Microsoft Office Home and Business 2019 (日本語版) |
| 電池 | 最大23.9時間(57Wh, 4セルリチウムイオン)/ACアダプタType-C |
| 質量 | 最小1.399kg / 横幅314.4×奥行223×厚さ14.9mm (1.04ℓ) |
| その他 | ― |
| 価格 | \ 276,300(税込) |
ThinkPad X1 Yoga 2021(Gen6)の中では最高スペックのCPUを有するモデルです。ThinkPad X1 Carbon 2021(Gen9)との違いは、X1 Yogaの画面は360度開くためタブレット型として使える点です。よってこのThinkPad X1 Yoga 2021(Gen6)は2in1パソコンとして認識されています。タブレット型として使うことを想定しているため、液晶パネルのカスタマイズ選択肢は全てタッチ対応です。その代わり、ThinkPad X1 Carbon 2021(Gen9)と比べてバッテリーの持ちがよくありません。また重量はカスタマイズによって変動しますが、最低でも1.399kgあるためThinkPad X1 Carbon 2021(Gen9)と比べてかなり重いです。「どうしても2in1ノートPCが必要」という使用目的の強いニーズが無い限りは、ThinkPad X1 Yoga 2021(Gen6)よりもThinkPad X1 Carbon 2021(Gen9)をおすすめします。また、ワイヤレスWANモジュールをカスタマイズで追加可能なため、5Gや4G SIMを別途用意して本体に差し込むことでWiFiが無い環境でもインターネット接続可能です。

