Intel Core i5 1145G7搭載おすすめノートPC比較とベンチマーク性能評価

第11世代Intel Core(Tiger Lake)プロセッサのCore i5シリーズの中で高性能な部類に入るのがこのCore i5 1145G7です。Core i7 1165G7より若干低いグラフィック性能を持ちながらも、vProが有効化されているのである意味でCore i7 1165G7よりも上位と見ることもできます。

Intel Core i5-1145G7の詳細スペックと特徴

型番Core i5-1145G7 (第11世代Intel)
コア数4コア8スレッド
基本動作周波数2.6GHz
最大動作周波数4.4GHz
全コア同時最大周波数4.0GHz
発売日2020年9月
セキュアブート対応
vProテクノロジ対応
同時マルチスレッディング有効
定格外オーバークロック非対応
TDP(≒消費電力)28W
L1キャッシュ320KB
L2キャッシュ5MB
L3キャッシュ8MB
最大メモリサイズ64GB
メモリタイプLPDDR4X-4267
メモリチャネル2
メモリ帯域幅68.2GB毎秒
コードネームTiger Lake-UP3
コンピュータの形態モバイル
ソケットBGA 1449
グラフィクス(iGPU)Intel Iris Xe Graphics G7
iGPU最大画面数4
iGPU最大メモリ
iGPU基本周波数400MHz
iGPU最大周波数1,300MHz
iGPU EU数80
iGPU単精度コア数640
iGPU単精度性能1.664 TFLOPS
アーキテクチャWillow Cove
プロセスルールIntel10nm+
SIMD拡張命令Intel AVX2, AVX-512
SIMD演算器256bit FMA×2
SIMD倍精度演算性能16 FLOPs/cycle
AI(深層学習)拡張命令Intel Deep Learning Boost (AVX-512 VNNI)

Core i5 1145G7は、2020年9月にリリースされた第11世代Intel Core(Tiger Lake)の中で、TDP28WのTiger Lake-UP3に属するCore i5プロセッサです。

Core i5 1145G7は汎用コアのクロックがCore i7 1165G7より低い

Core i5 1145G7とCore i7 1165G7は実はさほど性能上の差がなく、価格面でもほとんど差がありません。4つの汎用コアのクロックが少し下がっています。

Core i5 1145G7ではL3キャッシュサイズが8MBになり、Core i7 1165G7の12MBより減少

Core i5 1145G7では価格を安くするためにL3キャッシュサイズが減らされています。上位モデルのCore i7 1165G7では12MBのL3キャッシュサイズがありますが、Core i5 1145G7では8MBまで削減されています。ただし、L1キャッシュサイズとL2キャッシュサイズは上位モデルのCore i7 1165G7と全く同じサイズです。

グラフィックIntel Iris Xeの性能はCore i7 1165G7から引き下げられている

Core i5 1145G7のグラフィック性能はCore i7 1165G7から引き下げられています。単精度浮動小数点演算コアは640コアで少なくなっています。ただしクロックは400MHz~1,300MHzで同じです。グラフィック性能に関してはCore i7 1185G7が最も高く、Core i7 1165G7はCore i7 1185G7と同じグラフィックコア数ながらもグラフィッククロックが引き下げられています。

Core i5 1145G7とCore i5 1135G7だと単精度コアが640コアまで減らされ、グラフィック性能が下がるといった順位付けになっています。

vProが有効化されている点ではCore i7 1165G7よりも上位

Core i5 1145G7はvProが有効化されています。企業がテレワークシステムをシンクライアントで組んでいる場合、クライアント側はCore i5もあれば十分なことが多いです。それならvProが無効化されているCore i7 1165G7よりも、vProが有効化されているCore i7 1165G7の方が従業員や職員向けのノートPCを大量調達する法人等にとっては都合がいいでしょう。

1位: Lenovo ThinkPad X1 Carbon 2021(Gen9)

商品名Lenovo ThinkPad X1 Carbon Gen9
型番パフォーマンス(Pro OS選択可能)
CPU第11世代Intel Core i5-1145G7 (4コア, 2.6~4.4GHz, Tiger Lake)
メモリ16GB LPDDR4X 4,266MHz
画面14.0型, 1920×1200, IPS, 非光沢, タッチ非対応,ブルーライトカット
GPUIntel Iris Xe Graphics (CPU内蔵)
SSD1TB (M.2 2280, PCIe NVMe)
光学内蔵型光学ドライブ搭載不可
無線Intel WiFi6 AX201(ax) + Bluetooth5.2
USB等Thunderbolt4×2, USB 3.0(3.1Gen1)Type-A×2, HDMI×1
OSWindows 11 Pro 64bit (日本語版)
OfficeMicrosoft Office Home and Business 2021 【他:選択無し】
電池最大26時間(57Wh, 4セルリチウムイオン)/ACアダプタType-C
質量最小1.13kg / 横幅314.5×奥行221.6×厚さ14.9mm (1.04ℓ)
その他
価格\ 433,180(税込)

ThinkPad X1 Carbon 2020(Gen9)では4つのCPUから選択可能ですが、その中でこのCore i5 1145G7は下から2番目に位置するものです。ThinkPad X1 Carbon 2021(Gen9)では、Core i7 1165G7を選んでもCore i5 1145G7を選んでもCPU価格が全く同じか、ほとんど変わりません。それならCore i7 1165G7を選ぶ人が多いと思います。法人で大量購入しvProが必要な場合は別として、個人で使うならvProは別に要らないので、それなら汎用コアのクロックが高くL3キャッシュサイズが大きいCore i7 1165G7を選択することが多いと思います。個人用途を前提として、Core i5 1145G7がCore i7 1165G7に対して優れている点があるとすればバッテリ持ちの長さです。Core i5 1145G7の方が汎用コアのクロックが低いのでバッテリ持続時間が長くなります。

2位: Lenovo ThinkPad X1 Yoga 2021(Gen6)

商品名Lenovo ThinkPad X1 Yoga Gen6
型番パフォーマンス(Pro OS選択可能) (2021年)
CPU第11世代Intel Core i5-1145G7 (4コア, 2.6~4.4GHz, Tiger Lake)
メモリ16GB LPDDR4X 4,266MHz
画面14.0型, 1920×1200, IPS, 非光沢, 400nit, タッチ対応, ブルーライト軽減
GPUIntel Iris Xe Graphics G7(CPU内蔵)
SSD1TB (M.2 2280, PCIe NVMe)
光学内蔵型光学ドライブ(DVD/Blu-ray)搭載不可
無線Intel WiFi6 AX201(ax) + Bluetooth5.2
USB等Thunderbolt4×2, USB 3.0(3.1Gen1)Type-A×2, HDMI×1
OSWindows 10 Pro 64bit (日本語版)
OfficeMicrosoft Office Home and Business 2019 (日本語版)
電池最大23.9時間(57Wh, 4セルリチウムイオン)/ACアダプタType-C
質量最小1.399kg / 横幅314.4×奥行223×厚さ14.9mm (1.04ℓ)
その他
価格\ 260,100(税込)

このX1 YogaはThinkPad X1 Carbon 2021(Gen9)と同時に発売された姉妹モデルです。ThinkPad X1 Carbon 2021(Gen9)は古典的な”クラムシェルタイプ”のノートパソコンであり、キーボード操作がメインでディスプレイは180度まで開くタイプです。一方でこのX1 Yogaは360度ディスプレイが開き、タブレットとしても使える2in1タイプになってる部分がX1 Carbonとの違いです。X1 Yogaの構成カスタマイズで用意されている液晶パネルは全てタッチ対応です。その代わりバッテリー持続時間がThinkPad X1 Carbon 2021(Gen9)よりも短くなっています。ThinkPad X1 Yoga 2021(Gen6)の方が重量も大きく最軽量のカスタマイズにしても1.399kgです。どうしてもThinkPad X1 Yoga 2021(Gen6)を選ばなくてはいけない理由がないのならThinkPad X1 Carbon 2021(Gen9)が無難でおすすめです。また、ワイヤレスWANもカスタマイズで選択可能であり5Gや4GのSIMを本体に直接挿すことができます。