Core i9 12900HKは2022年に発売された第12世代Intel Core(Alder Lake)のモバイル向けCPUの中でも、ゲーム用途でも使えるレベルの高い性能を持つCPUです。末尾文字(suffix)に”K”が付与されており定格外オーバークロックが可能になっていることが特徴です。ただし定格TDP(単位時間あたり発熱量)が45Wであり発熱量と消費電力が大きいため、ノートパソコンは必然的にバッテリ容量が大きくなり重量化し、バッテリ持続時間も短くなってしまう傾向があります。
- Intel Core i9 12900HKの詳細スペックと特徴
- Core i9 12900HKのコア数は12コア20スレッド 高性能コア(P-Core)6コア+低消費電力コア(E-Core)8コア
- Core i9 12900HKの定格動作クロックはCore i9 12900Hと全く同じだが定格外オーバークロックが可能なのが違い
- Core i9 12900HKのL1,L2,L3キャッシュサイズはCore i9 12900Hと同じ
- Core i9 12900HKの内蔵グラフィクス(Intel Iris Xe Graphics)性能は96EU(768コア)1,450MHzでCore i9 12900Hと同じ
- Core i9 12900HKでもvProが有効化 前世代のCore i9 11980HKでは無効
- 定格外オーバークロックをしない場合でも、8コアのE-Coreで並列処理を行う用途ならCore i9 12900HKが優位
- 1位: Gigabyte AERO 16 YE5-94JP948HP 【16.0型4K, Core i9 12900HK, GeForceRTX3080Ti, メモリ32GB, SSD1TB×2, Win11Pro, 2.3kg】
Intel Core i9 12900HKの詳細スペックと特徴
メーカー・モデル名 | Intel Core i9-12900HK |
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コア数 | 14コア20スレッド(P-Core:6コア12スレッド + E-Core:8コア8スレッド) |
P-Core周波数 | 2.5GHz~5.0GHz |
E-Core周波数 | 1.8GHz~3.8GHz |
コードネーム | Alder Lake-H45 (第12世代Intel) |
発売日 | 2022年1月 |
vProテクノロジ | 対応 |
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同時マルチスレッディング | P:有効 + E:無効 |
定格外オーバークロック | 対応 |
TDP(≒消費電力) | 45W~115W |
L1キャッシュ | 1.2MB (P:480KB + E:768KB) |
L2キャッシュ | 11.5MB (P:7.5MB + E:4MB) |
L3キャッシュ | 24MB (P:18MB + E:6MB) |
最大メモリサイズ | 64GB |
メモリタイプ | DDR5-4800, DDR4-3200, LPDDR5-5200, LPDDR4-4267 |
メモリチャネル | 2 |
コンピュータの形態 | モバイル |
ソケット | BGA 1744 |
グラフィクス(iGPU) | Intel Iris Xe Graphics |
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iGPU最大画面数 | 4 |
iGPU最大周波数 | 1,450MHz |
iGPU EU数 | 96 |
iGPU単精度コア数 | 768 |
iGPU単精度性能 | 2.2272 TFLOPS |
アーキテクチャ | Golden Cove+Gracemont |
プロセスルール | Intel 7 |
SIMD拡張命令 | Intel AVX2 |
SIMD演算器 | 256bit FMA×2 |
SIMD倍精度演算性能 | 16 FLOPs/cycle |
AI(深層学習)拡張命令 | Intel Deep Learning Boost (AVX2 VNNI), Intel GNA3.0 |
Core i9 12900HKの詳細スペックは上記表の通りです。Core i9 12900HKは第12世代Intel Coreの中でAlder Lake-Hというコードネームに属するCPUであり、モバイル用CPUの中ではかなり高消費電力な部類に入ります。
Core i9 12900HKのコア数は12コア20スレッド 高性能コア(P-Core)6コア+低消費電力コア(E-Core)8コア
Core i9 12900HKのコア数は12コアであり、Core i9 12900Hとコア数は全く同じです。高性能なP-Coreが6コアと、低消費電力なE-Coreが8コアの構成なのもCore i9 12900Hと同じです。Core i9 12900HKとCore i9 12900Hの違いは以下示すようにクロックとキャッシュになります。
Core i9 12900HKの定格動作クロックはCore i9 12900Hと全く同じだが定格外オーバークロックが可能なのが違い
Core i9 12900HKの動作クロックは基本的にCore i9 12900Hと全く同じです。違いは定格外のオーバークロックが可能かどうかという点です。Core i9 12900HKは定格外オーバークロックが可能なため、手動で5.0GHz以上のクロックにできます。しかしノートパソコンに於いては定格外オーバークロックは冷却上の問題があるため、Core i9 12900HKを搭載したベアボーン等でのオーバークロックに留めておいた方がいいでしょう。
Core i9 12900HKのL1,L2,L3キャッシュサイズはCore i9 12900Hと同じ
Core i9 12900HKのキャッシュサイズはCore i9 12900Hと全く同じです。P-CoreもE-CoreそれぞれにL1,L2,L3キャッシュが存在しますがいずれの容量も同じです。
Core i9 12900HKの内蔵グラフィクス(Intel Iris Xe Graphics)性能は96EU(768コア)1,450MHzでCore i9 12900Hと同じ
Core i9 12900HKの内蔵グラフィクスの性能はCore i9 12900Hと全く同じです。このCore i9 12900HKを搭載するようなノートパソコンは別途GeForceのようなGPUを搭載していることが多いですが、内蔵グラフィクスだけでも十分高性能です。
Core i9 12900HKでもvProが有効化 前世代のCore i9 11980HKでは無効
Core-Hシリーズはゲーム用途を想定していたことから法人等のビジネス用途で重宝されるvProが無効化される傾向にありましたが、第12世代Intel CoreのAlder Lake-HではCore i9 12900HKでもvProが有効化されました。これは、いままでは法人のパソコン調達は非ゲーム用途を想定していたものの、今ではゲーム用途に使うパソコンを法人等で大量調達することが行われる時代になったことに起因します。
定格外オーバークロックをしない場合でも、8コアのE-Coreで並列処理を行う用途ならCore i9 12900HKが優位
Core i9 12900HKとCore i9 12900Hとの比較で定格外オーバークロックをしないのならCore i9 12900HKでも十分という見方もできますが、Core i9 12900HよりもCore i9 12900HKの方が低い発熱量(消費電力量)でクロックが上がりやすいチップを選別して採用しているため、長時間負荷がかかる用途ではCore i9 12900HKの方が優れています。
1位: Gigabyte AERO 16 YE5-94JP948HP 【16.0型4K, Core i9 12900HK, GeForceRTX3080Ti, メモリ32GB, SSD1TB×2, Win11Pro, 2.3kg】
商品名 | Gigabyte AERO 16 (KE4-72JP914HP / XE4-73JP914HH / XE4-73JP918HP / XE5-73JP938HP / YE5-94JP948HP / YE5-94JP958HP) |
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CPU | 第12世代Intel Core i9 12900HK |
メモリ | 16GB(8GB×2) 【他:32GB, 64GB】 |
画面 | 16.0型, 4K, 有機ELパネル |
GPU | NVIDIA GeForce RTX 3080Ti |
SSD | 1TB M.2 SSD【他:1TB+1TB】 |
OS | Windows 11 Pro 【他:Windows11Home】 |
質量/サイズ | 2.3kg |
GeForce RTX 3080Ti Laptop(モバイル版)を搭載する16インチノートです。難点はメモリが32GBもあって過剰であり価格が無駄に高くなっていることです。SSDが2TB単品ではなく1TB+1TBに分かれているのも個人的には不便に感じます。OSが最初からPro版なのは良い点です。