Core i9 12900KF搭載おすすめBTOパソコンの比較と選び方 第12世代Intel Core(Alder Lake-S)合計16コアCPU搭載モデル

2021年11月に発売された第12世代Intel Core(Alder Lake)プロセッサの中で最高峰に位置するCPUの一つ、Core i9 12900KFを搭載したBTOパソコンをメーカ横断的に比較しています。Core i9 12900KFはCore i9 12900Kの内蔵グラフィクス機能を無効化したバージョンであり、Core i9 12900KFはCore i9 12900Kよりも流通量が多いため価格が低く抑えられています。

Core i9 12900KFの詳細スペックと特徴

メーカー・モデル名Intel Core i9 12900KF
コア数16コア24スレッド(P-Core:8コア16スレッド + E-Core:8コア8スレッド)
動作周波数(P-Core)3.2GHz~5.2GHz
動作周波数(E-Core)2.4GHz~3.9GHz
コードネームAlder Lake-S (第12世代Intel)
発売日2021年11月
セキュアブート対応
vProテクノロジ非対応
同時マルチスレッディング有効(P) + 無効(E)
定格外オーバークロック対応
TDP(≒消費電力)125W~241W
L1キャッシュ1.4MB (640KB/12~8way + 768KB/8way)
L2キャッシュ14MB (10MB/10way + 4MB/16way)
L3キャッシュ30MB (24MB/12way + 6MB/12way)
最大メモリサイズ128GB
メモリタイプDDR5-4800 / DDR4-3200
メモリチャネル2
メモリ帯域幅76.8GB毎秒
コンピュータの形態デスクトップ
ソケットLGA 1700
グラフィクス(iGPU)無効
iGPU最大画面数0
iGPU基本周波数0Hz
iGPU最大周波数0Hz
iGPU EU数0基
iGPU単精度コア数0基
iGPU単精度性能0 FLOPS
アーキテクチャGolden Cove + Gracemont
プロセスルールIntel 7
SIMD拡張命令Intel AVX2, SSE
SIMD演算器256bit FMA×2
SIMD倍精度演算性能16 FLOPs/cycle
AI(深層学習)拡張命令AVX-VNNI (Intel Deep Learning Boost)
Userbenchmark(Effective)117

Core i9 12900KFはCore i9 12900Kの内蔵グラフィクスが無効化されたCPUです。単にそれだけの違いだけなら話は簡単なのですが実際にはそれ以外にも違いがあります。

Core i9 12900KFのようにsuffix(末尾文字)に”F”が付与されたCPUがラインナップされたのは第9世代Intel Core(Coffee Lake Refresh)が最初でした。とはいっても”F”付きでも”F”無しでも第9世代Intel Coreでは”F”の有無によって汎用コアに性能差は殆どなく、むしろ”F”有りモデルのほうが若干性能が高いくらいでした。その次の世代の第10世代Intel Core(Comet Lake)でも同様であり、”F”の有無によって汎用コアの性能に殆ど差はなく、こちらも”F”有り(内蔵グラフィクス無効)モデルのほうが若干性能が高くなっていました。

しかし、その後の第11世代Intel Core(Rocket Lake)では、”F”の有無によって明確に汎用コアにおいて性能差が見られるようになりました。内蔵グラフィクスが無効化されている”F”有りモデルのほうが汎用コアの性能が低くでる変化がありました。

今回の第12世代Intel Core(Alder Lake)でも第11世代Intel Core(Rocket Lake)と同様であり、内蔵グラフィクスが無効化された”F”モデルの方が性能がごく僅かですが低くなっています。

おそらく第11世代,第12世代Intel Coreでは汎用コアの性能が上がりにくいチップ(ダイ)の内蔵グラフィクスを無効化して”F”モデルとしており、チップの個体差(消費電力あたりの汎用コアクロックの上がりやすさ)によって選別をしている蓋然性が高いです。

よって、ゲーム等の使途でグラフィックボードを搭載すること前提であり内蔵グラフィクスが不要であっても、汎用コアの性能を最大限引き出したい場合はCore i9 12900KFよりもCore i9 12900Kがおすすめです。

Core i9 12900KFのコア数,クロック周波数,キャッシュサイズはCore i9 12900Kと全く同じ

Core i9 12900KFのコア数と動作クロックとキャッシュサイズはCore i9 12900Kと全く同じです。ただし、カタログスペックとしては同じというだけであって実際動かしたときの性能は若干異なります。

Core i9 12900KFの内蔵グラフィックス(Intel Irix Xe Graphics)は無効

Core i9 12900KFの最大の特徴は内蔵グラフィックス(Intel Irix Xe Graphics)が無効化されているということです。グラフィックボードを別途用意することが必須となります。

Core i9 12900KFではvProが無効

Core i9 12900Kでは有効化されているvPro機能がCore i9 12900KFでは無効化されています。多数の従業員や職員向けのPCを一元管理するのならvPro有効のCPUの方がいいですが、単に個人のゲーム用ならvProは無効でも問題ありません。

1位: FRONTIER GBシリーズ(Z690) (FRGBZ690/A)

商品名FRONTIER GBシリーズ(Z690)第12世代Intel Alder Lake
型番FRGBZ690/A
CPUIntel Core i9 12900KF
GPUNVIDIA GeForce RTX 3050 8GB 【他:GeForce RTX 3060 12GB, GeForce RTX 3070 Ti 8GB, GeForce RTX 3080 10GB, GeForce RTX 3090 24GB】
メモリ16GB(16GB×2) DDR5 SDRAM PC5-38400 (DDR5-4800)
SSD1TB WD(Western Digital) BLACK SN850 (読出7000MB/s,書込5300MB/s) (+SSD2台追加選択可能)
HDD無し (HDD×1台選択可)
光学無し (内蔵型ドライブ選択不可)
WiFi等LANポート(2.5GBASE-T)×1 / WiFi非搭載(追加の選択肢無し)
USB【上面】USB3.0(3.1Gen1)Type-C×1, USB3.0(3.1Gen1)Type-A×2、 【背面】USB3.1 Gen2x2 Type-C×1, USB3.1 Gen2 Type-A×1, USB3.0(3.1Gen1)Type-A×2, USB2.0 Type-A×4
電源1000W ATX電源 80PLUS GOLD (日本製コンデンサ仕様)
OSWindows 11 Pro 64bit版
サイズ幅約239mm×高さ約510mm×奥行約513mm (62.5ℓ)
その他CPUクーラー:AINEX サイドフローSE-226-XT 、 グリス:AINEX シルバーグリス Arctic Silver 5、 MSI製マザーボード
価格\ 280,200(税込)

Core i9 12900KFとGeForce RTX 3080を搭載したBTOパソコンの中では標準的な構成です。CPUクーラーは簡易水冷も選択できますがあえて空冷式(サイドフロー型)をおすすめします。全てSSDにできる点は評価的できます。カスタマイズでWiFiモジュールを選択できないため、WiFiでネットワーク接続したい場合は各自でボードを用意して挿す必要があります。有線LANは2.5Gbps対応です。SSDはひとまず最低限の1TBを選択していますが、データ書込みの耐久性を重視するなら2TBをおすすめします。

2位: パソコン工房 iiyama LEVEL∞ R-Class LEVEL-R769-LC129KF-XAX-M 【Core i9 12900KF, GeForceRTX3090, メモリ32GB, SSD1TB, Win11Home, 50.4ℓ】

メモリが32GBあることとRTX3090搭載ということでFrontierのPCより高価になっています。

3位: Dell Alienware Aurora R13 スプレマシー (caaawar1304jp) 【Core i9 12900KF, GeForceRTX3090, メモリ16GB, SSD512GB, Win11Home, 67.6ℓ】

RTX3090,メモリ16GBでこの価格は非常に高い水準であり、殆どが意匠(デザイン)代です。SSDが512GBなのもあまりに少ない容量です。