2TBおすすめSSD(2.5インチSATA)のメーカー比較 2048GB,1920GB帯を含めた内蔵型モデルの実測性能・耐久性・信頼性を横断的にランキング評価

ここでは容量2TBのSSDを調査した際の結果を覚書きとしてまとめています。

2TB帯のSSDは容量(TB)あたりの価格が最も安い容量帯です。つまりいわゆるコスパが高いことになります。HDDは容量あたりの価格が最も安いのは6TB~8TBあたりなので、SSDはまだまだ割高ですが、SSDの中では2TBは最も割安です。

1位: WD Red SA500 NAS SATA WDS200T1R0A

メーカーWestern Digital
型番WD Red SA500 NAS SATA WDS200T1R0A
容量2TB
フォームファクタ2.5インチ
通信規格SATA 6Gbps
NANDタイプTLC
発売日2019年11月
耐久性(TBW)1300 TBW
耐久性(DWPD)0.356
NAND構造BiCS3 64層3D TLC (256Gbit, 15nm)
NANDメーカー東芝(KIOXIA)
コントローラMarvell 88SS1074
DRAMキャッシュ512 MB DDR3-1600 (Nanya NT5CC256M16ER-DIB)
MTTF:平均故障間隔200万時間
保証期間5年
厚さ7mm
質量
理論シーケンシャル・リード速度560 MB毎秒
理論シーケンシャル・ライト速度530 MB毎秒
理論4Kランダム・リード速度95,000 IOPS
理論4Kランダム・ライト速度85,000 IOPS

2019年12月発売。WD Blueより書込み耐久性を高くしたSSDです。WD Blueは一度データを書込んだらあとは読込みがメインとなる用途向けであるため書込み耐久性が高くありません。一方でこのWD Redは読込みと書込みの比率が半々程度の用途を想定しています。そのため書込み耐久性がWD Blueより高く、その代わり容量あたりの価格がWD Blueより高くなっています。

シーケンシャルリード速度は560MB毎秒、シーケンシャルライト速度は530MB毎秒。ランダムリード速度は95k IOPS、ランダムライト速度は85k IOPS。WD Blueの2TBモデルと比較して、WD Redではランダムライト速度が若干速いのみですが、注目すべき点は書込み耐久性の高さです。WD Blueの2TBモデルでは総書込みバイト数(TBW)が500TBしかない一方、このWD Redの2TBモデルでは1,300TBもあります。書込み耐久性の高さを重視するならWD BlueよりもWD Redを強くおすすめします。DRAMキャッシュを512MB搭載しているのが書込み耐久性の高さの要因です。また本来2024GBある容量のうち24GB分をオーバープロビジョニング用として確保してあるため書込み耐久性だけでなく書込み性能も高くなっています。

2位: Samsung(サムスン) 870 QVO MZ-77Q2T0B/IT (MZ-77Q2T0B/EC)

メーカーサムスン
商品名870 QVO MZ-77Q2T0B (MZ-77Q2T0B/IT, MZ-77Q2T0B/EC)
容量2TB
フォームファクタ2.5インチ
通信規格SATA 6Gbps
NANDタイプQLC
発売日2020年8月
耐久性(TBW)720 TB
耐久性(DWPD)0.329
NANDメーカーSamsung
NAND構造92層 3D
コントローラSamsung MKX
DRAMキャッシュ○(LPDDR4 2GB)
MTTF:平均故障間隔150万時間
保証期間3年
厚さ6.8mm
質量46g
理論シーケンシャル・リード速度560 MB毎秒
理論シーケンシャル・ライト速度530 MB毎秒
理論4Kランダム・リード速度98k IOPS
理論4Kランダム・ライト速度88k IOPS
実測シーケンシャル・リード速度480.33 MB毎秒
実測シーケンシャル・ライト速度371.29 MB毎秒
実測シーケンシャルMIX速度326.12 MB毎秒
実測4Kランダム・リード速度24.96 MB毎秒
実測4Kランダム・ライト速度73.84 MB毎秒
実測4KランダムMIX速度39.59 MB毎秒
実測並列リード速度340.21 MB毎秒
実測並列ライト速度284.82 MB毎秒
実測並列リードライトMIX速度299.18 MB毎秒
AS SSD Benchmark Totalスコア1,023
AS SSD Benchmark Readスコア413
AS SSD Benchmark Writeスコア396
Userbenchmark (Effective:実効)280
PassMark Drive Benchスコア4,262

2020年に発売されたQLCタイプのSSDです。QLCタイプだけあって総書込みバイト数(TBW)は720TBであり、2TB帯のSSDとしては少ない方です。容量が4TBや8TBならこの870 QVOはおすすめできるのですが、2TB帯だと870 QVOを選ぶ旨みはあまりありません。2GBのDRAMキャッシュを搭載している点は評価できます。同じ870 QVOシリーズでの実測値比較では4TBとほぼ同等の速度です。PassMark総合スコアを見るとこちらの2TBモデルのスコアの方が4TBモデルより上です。