おすすめGeForce RTX 2080搭載グラボの性能比較 RayTracing・TensorCore用に演算能力を割いたためゲーミング性能はGTX1080Tiと同程度

2018年発売のTuringアーキテクチャのグラボRTX2080です。2,944のCUDAコア数は1080Tiより少ないものの、アーキテクチャが改良されているためRTX2080のほうが高性能です。

前世代Pascalアーキテクチャの筆頭機種1080Tiと同等の性能になりました。価格は1080Tiよりも遥かに安くなっています。単位時間あたりの発熱量(≒消費電力)は215Wであり1080Ti(250W)よりも低くなりますが、RTX2080はTDP215Wもあるため、GTX1080無印の180Wから上昇しています。

ApexLegendsやPUBGなどのゲームプレイ目的なら1080Tiでもいいのですが、既に品薄で価格が高騰しているためRTX2080のほうが安いです。

PUBGは1080と1080Tiの間でもプレイ上大差ないとされておりプロゲーマーでも1080でプレイしている人がいるので、ゲーム目的でかつ安く新品が売っているのなら1080購入でも十分だと思います。さらにRTX2080は深層学習向けのコアやレイトレーシング向けのコアを搭載しているため、シェーダプログラミングされた一般的なPCゲームではそこまで性能向上が見られない結果となりました。

各ゲームにおけるフレームレートベンチマークを見ていきます。

 Apex Legendsに関してはRTX2080Tiと比較してRTX2080におけるフレームレート数下落幅が大きいです。Apex Legendsはコア数の多さが効いてくるためです。

一方でPUBGについてはRTX2080Tiと比較し僅かな下落に留まっています。RTX2080はRTX2080Tiよりもクロック周波数が高いです。そのためその恩恵を受けているPUBGはRTX2080でもそこまで性能が落ちません。PUBG用途ならRTX2080もあれば十分です。

単精度CUDA Core 2,944、倍精度見做し演算器数184、オーバークロック無し状態でのスペック:ベースクロック1,515MHz、ブーストクロック1,710MHz、単精度浮動小数点数演算性能10.068TFlops、倍精度浮動小数点数演算性能0.314TFlops、TDP215W

インデックス:

1位 ELSA(エルザジャパン)

・ELSA GeForce RTX 2080 ERAZOR GAMING GD2080-8GERES (VD6758)

2018年12月発売。11月にリリースが発表され12月にようやく発売されました。全長が267mm(10.5インチ)となっており標準的な全長に収まっているのがエルザグラボの特徴です。Raijintek Metis Plusのような小型ケースにも搭載可能です。厚さも2スロット占有(41mm厚)なので標準的な厚さです。全長300mmや厚さ2.7スロット占有のように大きくすれば簡単に冷却できるようにできますが、コンパクトにしつつ冷却性を高く維持しているのがこのグラボです。ブーストクロックは1,755MHzと低いですが信頼性は高いです。ファン×2。補助電源8ピン×1、6ピン×1

・ELSA GeForce RTX 2080 ST GD2080-8GERST(VD6759)

2019年6月発売。2スロット占有(39mm厚)。全長266mm。高さ111mm。ブロワーファン×1。補助電源8ピン×1、6ピン×1。出力端子Displayport1.4a×3、HDMI2.0b×1、USB Type C×1

ブロワーファン(シロッコファン)搭載がこのグラボの特徴。ヒートシンクを通過した高温の気体がPCケース内部に戻って循環せず、そのままPCIスロット背面からPCケース外部に出せるのがこのグラボのメリット。グラボの熱でPCケース内部の温度を上げたくない場合、特にこの2スロット占有タイプのGPUを4基搭載する等してコプロセッサとして使いたい場合に最適。そのかわり2スロット厚分の冷却機構しか搭載できていないためブーストクロックは低めの1.710MHz。低クロックで並列計算をする用途に向いている。静音性には期待できないのでFractal Design Define CやCorsair Qシリーズ等の密閉型のいわゆる窒息ケースでの使用がおすすめ。

2位 ASUS

・ROG-STRIX-RTX2080-O8G-GAMING

2018年発売。ASUSのRTX2080の中ではフラッグシップモデル。2.7スロット占有(54.1mm厚)。全長299.7mm。ブーストクロック1,890MHz。ファン×3。補助電源8ピン×2

・DUAL-RTX2080-O8G-EVO

2019年3月発売。2.7スロット占有(58mm厚)。全長267mm。高さ114mm。ブーストクロック1,830MHz。ファン×2。補助電源8ピン×1、6ピン×1。下記「非EVO」のモデルと同じスペック。メモリ周りに変更があるので、RTX2080登場当初に問題があったメモリの不具合に対応した焼き直し品がこの「EVO」。よってスペック自体は変更ない。当然下記「非EVO」よりこちらを選ぶのがおすすめ。

・DUAL-RTX2080-O8G

2018年9月発売。2.7スロット占有(58mm厚)。全長267mm。高さ114mm。ブーストクロック1,830MHz。ファン×2。補助電源8ピン×1、6ピン×1

・DUAL-RTX2080-A8G

2.7スロット占有。全長268mm。ブーストクロック1,755MHz。補助電源8ピン×1、6ピン×1。ファン×2

Dual GeForce RTX 2080 Advanced Edition Graphics Card
ASUS
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・TURBO-RTX2080-8G-EVO

2019年6月発売。2スロット占有(40mm厚)。全長268mm。ブーストクロック1,740MHz。補助電源8ピン×1、6ピン×1。DisplayPort×3(DisplayPort 1.4)、HDMI×1(HDMI 2.0b)。このモデルの先行品である「TURBO-RTX2080-8G」はUSB Type Cコネクタ規格の出力端子が搭載されていたがこの「EVO」は非搭載。なぜ同じグラボの焼き直しがあるかというとNVIDIAがオーバークロック耐性のあるTU104チップを5月以降出荷し置き換えを行っているため。つまり2018年版の無印を買うならこのEVOのほうが良いということになるがそもそもこのブロワーファン×1タイプはおすすめできません。

・TURBO-RTX2080-8G

2スロット占有。全長268mm。ブーストクロック1,740MHz。シロッコファン×1。買うメリットのないモデルです。

3位 MSI

・GeForce RTX 2080 GAMING X TRIO(VD6723)

2018年発売。MSIの中ではフラッグシップモデル。ファン×3。補助電源8ピン×2。全長327mmの大型タイプ。2.5スロット占有(55.6mm厚)。ブーストクロック1,860MHz。出力端子Displayport1.4×3、HDMI2.0b×1、USB Type C×1

・GeForce RTX 2080 SEA HAWK X(VD6913)

2019年3月発売。簡易水冷一体型モデル。2スロット占有(41mm厚)。全長268mmで10.5インチサイズ。簡易水冷一体型のグラボで全長268mm以下に収まっているモデルは珍しいので貴重です。しかし本体にシロッコファン×1基を搭載しているのが残念な点。EVGAグラボのように通常タイプのファンにすべきでした。もしくはGIGABYTE Waterforceシリーズのように、グラボ本体にファンを搭載しない完全水冷タイプが理想です。

水冷クーラーラジエータサイズ154mm×120mm×厚さ52mm(ファン装着時の厚さ含む)。チューブの長さは32cm。ブーストクロック1,860MHz。補助電源8ピン×1、6ピン×1

・GeForce RTX 2080 DUKE 8G OC

2018年発売。上記GAMING X TRIOシリーズより下位のDUKEシリーズ。補助電源は8ピン×1,6ピン×1。ファン×3。全長314mm。3スロット占有。ブーストクロック1845MHz

・GeForce RTX 2080 VENTUS 8G OC(VD6726)

2018年9月発売。補助電源は8ピン×1,6ピン×1。ファン×2。2.5スロット占有なので厚さに注意。全長268mm。ブーストクロック1800MHz

・GeForce RTX 2080 VENTUS 8G V2(VD6914)

2019年4月発売。2.1スロット占有(42mm厚)。全長255mmで10インチサイズ。ブーストクロック1,710MHz。ファン×2。補助電源8ピン×1、6ピン×1

・GeForce RTX 2080 VENTUS 8G(VD6833)

2018年12月発売。2.1スロット占有(42mm厚)。全長268mmで10.5インチサイズ。ブーストクロック1,710MHz。ファン×2。補助電源8ピン×1、6ピン×1。上記モデルのほうが後継品であり全長が短くなっているため、こちらではなく「V2」がおすすめ。

・GeForce RTX 2080 GAMING TRIO(VD6872)

2019年2月発売。ブーストクロックは1,710MHzで低いのにもかかわらず2.7スロット占有(55.6mm厚)で全長328mm(13インチ)もある無駄に大きいグラボ。ファン×3。補助電源は8ピン×2。他メーカーから2スロット占有(38mm厚)で全長267mmの短さのものがでているのでそちらのほうがおすすめです。

4位 GIGABYTE

・AORUS GV-N2080AORUS X-8GC

2018年10月発売。フラッグシップのAORUSシリーズは全長290mmありますが他のメーカーの最高位モデルと比較すれば小型です。ブーストクロックは1890MHzで、ASUSのROG STRIXと同等です。消費電力が高いこともあって補助電源8ピン×2。ファン×3、3スロット占有。

・GV-N2080GAMING OC-8GC

2018年9月発売。公称3スロット占有ですが厚さ50.2mmであるため事実上2.5スロット占有です。全長286.5mm(11.5インチ)。ブーストクロック1,830MHz。ファン×3。補助電源8ピン×1,6ピン×1。下記Windforceとの違いはこちらのほうがブーストクロックが高く占有スロット幅が大きいことです。

・GV-N2080WF3OC-8GC

2018年9月発売。2スロット占有(40.24mm厚)。全長280.35mm(11インチ)。ブーストクロック1,800MHz。ファン×3。補助電源は8ピン×1,6ピン×1

・GV-N2080TURBO OC-8GC

2018年11月発売。ブーストクロック1,785MHz。リファレンスのクロック1,710MHzに比べたら動作周波数は高いものの、他社のラインナップ全体としてみればかなり低い動作周波数なのでおすすめしません。2スロット占有。全長272mm。補助電源8ピン×1、6ピン×1。ブロアファン×1

・GV-N2080WF3-8GC (GeForce RTX 2080 WINDFORCE 8G)

2019年1月発売。2スロット占有だが厚さが40.24mmあり2スロットの規格を上回っている。原因はバックプレートの厚みなので、ファン側はしっかり規格内に収まっているもののバックプレート側の隣に別のボードを挿すと干渉するため最もCPUに近いスロットに挿す必要がある。全長280mm(11インチ)は長い。ファン×3。補助電源8ピン×1、6ピン×1。このグラボのブーストクロックは1,710MHzでありリファレンスモデルと同じなので、全長267mm(10.5インチ)の他メーカー品がおすすめ。

5位 玄人志向

・GALAKURO GK-RTX2080-E8GB/WHITE

2018年9月発売。補助電源は8ピン×1、6ピン×1。ファン×2。ブーストクロック1800MHz

・GALAKURO GK-RTX2080-E8GB/WHITE2

2019年1月発売。公称2.5スロット占有ですが、実際は厚さが52mmもあり2.6スロット占有です。原因はバックプレート側にはみ出しているためです。ファン側だけでみれば2.5スロット占有です。全長285mm(12インチ)サイズの割にブーストクロックはたったの1,710MHzでありリファレンスモデルと同じでオーバークロックしてないタイプのグラボです。このブーストクロックなのにこの厚さとこの全長ではまったく意味がないのでおすすめしません。ファン×2。補助電源は8ピン×1、6ピン×1

6位 ZOTAC

・ZOTAC GAMING GeForce RTX 2080 AMP Extreme ZT-T20800B-10P (ZTRTX2080-8GGDR6AEXT) VD6762

2018年12月発売。RTX2080のZOTACグラボの中では最上位のフラッグシップモデル。ZOTAC内に限らず他メーカーを含めても、このグラボのブーストクロック1,905MHzは各メーカーのRTX2080の中でトップです。RTX2080かつ性能重視ならこのグラボを選択するのがベストです。

外形は下記のAMP Extreme Coreと全く同じで、単に動作周波数の違いです。1,905MHzのオーバークロックに耐えられた個体をこちらのAMP Extremeとして販売し、そこまで到達しなかった個体を1,860MHzとして下記の「AMP Extreme Core」で売っているということです。

厚さも下記モデルと同じくバックプレート側に大きくはみ出している59mmなので、バックプレート側に別のボートを列べて挿すことはできません。全長324mmで13インチ以内。ファン×3。補助電源も8ピン×2

・ZOTAC GAMING GeForce RTX 2080 AMP Extreme Core ZT-T20800C-10P (ZTRTX2080-8GGDR6AECORE) VD6763

2018年12月発売。ブーストクロック1,860MHzがアピールポイントのグラボですが、このブーストクロックを超えるグラボはASUS、MSI、GIGABYTE、Palitにも存在するので珍しくはありません。ZOTACグラボを買うなら上記のブーストクロック1,905MHzの「AMP Extreme」のほうがいいです。こちらの「AMP Extreme Core」のほうが下位です。

ファン方向への厚さは2.7スロット占有ですが、全体としてみれば3スロット占有(厚さ59mm)です。このグラボはバックプレート側に大きくはみ出しているため、バックプレート側の隣に別のボードを挿すことはできません。全長は324mm(13インチ)と大型です。ファン×3。補助電源8ピン×2。

・ZOTAC GAMING GeForce RTX 2080 AMP ZT-T20800D-10P (ZTRTX2080-8GGDR6AMP) VD6720

2018年9月発売。補助電源8ピン×1、6ピン×1。ファン×3。全長308mm。2.5スロット占有。ブーストクロック1830MHz

・ZOTAC GAMING GeForce RTX 2080 Twin Fan ZT-T20800F-10P (ZTRTX2080-8GGDR6Twin) VD6740

2018年9月発売。補助電源8ピン×1、6ピン×1。ファン×2。2スロット占有。全長268mm。ブーストクロック1770MHz

・ZOTAC GAMING GeForce RTX 2080 ZT-T20800G-10P (ZTRTX2080-8GGDR6) VD6823

2019年3月発売。2スロット占有(38mm厚)。全長268mm10.5インチ規格なので標準的な長さ。ブーストクロックは1,710MHzで低い。ファン×2。補助電源8ピン×1、6ピン×1

・ZOTAC GAMING GeForce RTX 2080 Blower ZT-T20800A-10P (ZTRTX2080-8GGDR6BW) VD6721

2018年9月発売。シロッコファン×1。全長268mm。ブーストクロックが1710MHzしかなく、しかもシロッコファンなので買う必要のないグラボです。

7位 Palit

・NE62080H20P2-1040G (GeForce RTX2080 GameRock Premium)

2018年10月発売。Palit製のRTX2080の中では最高位モデル。2.7スロット占有。全長292mm。ブーストクロック1,875MHz。補助電源は8ピン×2。ファン×2。

・NE62080U20P2-1040J (GeForce RTX2080 8GB Super JetStream)

2018年10月発売。上記GameRockPremiumよりブーストクロックが低い。2.7スロット占有。全長292mm。ブーストクロック1,860MHz。補助電源8ピン×2。ファン×2

・NE62080S20P2-180A (GeForce RTX2080 8GB GamingProOC)

2018年9月発売。ファン×2。2スロット占有。全長292mm。補助電源は8ピン×1、6ピン×1。ブーストクロック1815MHz

8位 InnoVISION Multimedia(Inno3D)

・GeForce RTX 2080 X2 OC N20802-08D6X

2018年11月発売。2スロット占有。全長268mm。補助電源8ピン×1、6ピン×1。ファン×2。ブーストクロック1,755MHz

9位 Colorful

・iGame GeForce RTX 2080 Advanced OC

2018年9月発売。補助電源は8ピン×1、6ピン×1。ファン×3.全長304mm。ブーストクロック1800MHz。厚さは3スロット占有なので注意