Core i7 12700K搭載おすすめBTOパソコンの比較と選び方 第12世代Intel Core(Alder Lake-S)合計12コアCPU搭載モデル

高性能コア×8+低消費電力コア×4の合計12コアのCore i7 12700Kを搭載したデスクトップPCを比較しています。高性能重視のユーザは高価なCore i9を選択することが多くなったため、Core i7はコスパ重視のユーザに選ばれることが多くなってきています。

Core i7 12700Kの詳細スペックと特徴

メーカー・モデル名Intel Core i7 12700K
コア数12コア20スレッド(P-Core:8コア16スレッド + E-Core:4コア4スレッド)
動作周波数(P-Core)3.6GHz~5.0GHz
動作周波数(E-Core)2.7GHz~3.8GHz
コードネームAlder Lake-S (第12世代Intel)
発売日2021年11月
セキュアブート対応
vProテクノロジ対応
同時マルチスレッディング有効(P) + 無効(E)
定格外オーバークロック対応
TDP(≒消費電力)125W~190W
L1キャッシュ1MB (640KB/12~8way + 384KB/8way)
L2キャッシュ12MB (P:10MB/10way + E:2MB/16way)
L3キャッシュ25MB (P:24MB/12way + E:1MB/12way)
最大メモリサイズ128GB
メモリタイプDDR5-4800 / DDR4-3200
メモリチャネル2
メモリ帯域幅76.8GB毎秒
コンピュータの形態デスクトップ
ソケットLGA 1700
グラフィクス(iGPU)UHD Graphics 770
iGPU最大画面数4
iGPU基本周波数300MHz
iGPU最大周波数1,500MHz
iGPU EU数32
iGPU単精度コア数256
iGPU単精度性能0.768 TFLOPS
アーキテクチャGolden Cove + Gracemont
プロセスルールIntel 7
SIMD拡張命令Intel AVX2, SSE
SIMD演算器256bit FMA×2
SIMD倍精度演算性能16 FLOPs/cycle
AI(深層学習)拡張命令AVX-VNNI (Intel Deep Learning Boost)
Userbenchmark(Effective)114

Core i7 12700KはCore i9 12900Kと比較してE-Core(低消費電力コア)が半分の4コアまで削減されています。P-Core(高性能コア)の数は8コアでありCore i9 12900Kと同じ数です。

Core i7 12700KではE-CoreのL2,L3キャッシュが大幅に削減されている

P-Coreのキャッシュは比較的単純でありコア数に比例して綺麗に増減します。しかしE-CoreのL2,L3キャッシュサイズは大幅に削減されていることがわかります。E-Coreが単純にコア数が半分になった分だけキャッシュも半分ではなくそれ以上に削減されています。E-Coreを重視する場合はCore i9 12900Kの方がいいです。

Core i7 12700KとRyzen5000シリーズ(Zen3)の比較

Core i7 12700KをRyzen5000シリーズ(コードネーム:Vermeer)と比較していきます。Ryzen5000シリーズは2020年から2022年にかけてリリースされたプロセッサです。Ryzen 7 5800X3Dといったモデルに至ってはCore i7 12700Kよりも後に発売されました。よって発売時期がオーバーラップしているRyzen5000と比較するのが最も妥当です。

Core i7 12700K vs. Ryzen 9 5950X

Core i7 12700Kは12コアプロセッサですが16コアプロセッサのRyzen 9 5950Xと比較してみます。コア数が多い分にはRyzen 9 5950X側にとって不利はないはずです。

結果は+14ポイントの差でRyzen 9 5950Xに対しCore i7 12700Kが勝利しています。特に、コア数が多いRyzenが得意であるはずのWorkstation用途でも+4ポイント差でCore i7 12700Kが勝利しています。シングルスレッド性能もマルチスレッド性能も双方ともにCore i7 12700Kが上だということです。しかも価格面でもCore i7 12700Kの方が安いため、Core i7 12700Kの方が性能でも価格でも優位となったら合理的判断を下すならばRyzen 9 5950Xを選択する理由はどこにもありません。

さらに、Core i7 12700Kのベンチマーク結果の分布図は綺麗な正規分布になっています。一方でRyzen 9 5950Xのベンチマークサンプルの分布図が非常に汚いです。釣鐘状になっていません。これは一部のAMD愛好家がRyzen 9 5950Xを必死にオーバークロックをして高いスコアを送信し平均値を釣り上げようとした痕跡です。Ryzen 9 5950Xの本来の実力は左側の山の部分です。このように多数のベンチマークサンプルの平均を取ることによって、最適化された実行環境で意図的に高いスコアを出しベンチマーク結果を不正に高くしようとする試みも見破ることができます。

1位: マウスコンピューター(mouse) G-Tune EN-Z (Z690/第12世代Intel)

商品名マウスコンピューター mouse G-Tune EN-Z(Windows11) 第12世代Intel
型番2111EN-Z690W11
CPUIntel Core i7 12700K
GPUNVIDIA GeForce RTX 3060 / 12GB (DisplayPort×3, HDMI×1)
メモリ16GB(8GB×2) DDR4 SDRAM (DDR4-3200/PC4-25600)
SSD1TB NVMe M.2 PCIe3.0x4 (メーカ選択不可/Samsung製のみ別途選択肢有り)
HDD2TB 3.5インチHDD(HDD非搭載不可)
光学無し(DVDスーパーマルチドライブor Blu-ray BDXL対応 選択可)
WiFi等LANポート(2.5GBASE-T)×1、Wi-Fi 6 AX201(IEEE 802.11ax/ac/a/b/g/n) 、Bluetooth 5
USB【上面】USB3.0(3.1Gen1)×4、 【背面】USB3.2Gen2x2 Type-C×1, USB3.0(3.1Gen1) Type-A×4, USB2.0 Type-A×2
電源850W ATX電源 80PLUS GOLD
OSWindows 11 Pro
サイズ幅約210mm×高さ約426mm×奥行約521mm (46.6ℓ) / 重量約12.7kg
その他CPUクーラー:簡易水冷CPUクーラー(240mmラジエータ+12cmファン×2, 空冷の選択肢無し)、 CPUグリス:AINEX シルバーグリス Arctic Silver 5(AS-05)、 チップセット:Z690
価格\ 264,000(税込)

パソコン工房と比較すると、国産メモリモジュールの選択肢が無いこと、電源ユニットで個別ブランドの製品を選べないのが物足りない面です。ただし価格面ではこちらのほうが安上がりです。デメリットだと感じたのは簡易水冷CPUクーラーしか選択できず空冷式CPUクーラーが選択肢にないこと。長期間使うのなら空冷式の方がいいです。またHDD強制搭載になっておりHDD非搭載の選択肢が無いのも静音化を図りたいユーザにはデメリットです。12700Kを搭載してこの価格水準はなかなか実現できないため価格の安さを優先するならいい選択肢です。