GeForce GTX 1660Ti搭載おすすめグラボメーカーの性能比較 Tensor Core非搭載のためゲーミング性能に特化しているが1世代前の1070より低性能

NVIDIA GeForce GTX 1660 Tiは2019年2月に発売されたGPUです。2018年に発売されたGeForce RTXの下位版としての位置づけです。

当初、このGeForce GTX 1660 TiにもGeForce RTXと同じようにTensor Coreが搭載されるという噂レベルの観測がありましたが、案の定それは単なる噂であり実際はGeForce GTX 1660 TiにTensor Coreは搭載されませんでした。

GeForce GTX 1660 Ti, GeForce GTX 1660 Super, GeForce GTX 1660, GeForce GTX 1650 Superで採用されたGPUチップは「TU116」というものであり、これはGeForce RTX 2060で採用されたチップ「TU106」と大きく異なり、GeForce RTX 2060の「TU106」よりもGeForce GTX 1660 Tiの「TU116」のほうが低性能です。

GeForce GTX 1660 Tiで採用された「TU116」チップのダイアグラムを見てみます。

このようにTU116チップにはStreaming Multiprocessor(SM)が合計24基搭載されていることがわかります。

このStreaming Multiprocessor(SM)のブロックが合計24基あるのがTU116チップであり、今回見ていくGeForce GTX 1660 Tiはこの24基のSM全てが有効化されています。

GeForce GTX 1660 Tiより1つ下位のGeForce GTX 1660 Superでは24基のSMのうち2基が無効化され合計22基のSM、さらに下位のGeForce GTX 1660でも24基のSMのうち2基が無効化され合計22基のSM、さらに下位のGeForce GTX 1650 Superでは24基のSMのうち4基が無効化され合計20基のSMとなっています。よって今回紹介するGeForce GTX 1660 Tiは「TU116」ダイを使ったGPUの中では最上位の位置づけになります。

ちなみにそれぞれのStreaming Multiprocessorは以下のような構成になっています。

ここで、各ブロックの右側にある「FP16」の演算器の存在が、GeForce GTX 1660 Ti(TU116チップ)を評価する上で非常に重要です。

GeForce RTX 2060で採用された「TU106」チップでは、この「FP16」の演算器の部分がTensor Coreでした。今回のGeForce GTX 1660 Tiでは、このTensor Coreの部分の代わりに「FP16」という16bit幅(半精度)の浮動小数点演算器に変更されています。厳密に言えばTensor Coreも16bit幅の浮動小数点演算に特化したものなのですが、Tensor Coreは4×4の行列演算を少ないサイクル数で実行できるものです。一方でGeForce GTX 1660 Tiに搭載されている「FP16」演算器では行列演算に特化されていません。

Tensor Coreは4×4の行列演算以外の演算を実行するときも計算速度(サイクル数)を低下させずに実行できます。よってGeForce RTX 2060に搭載されているTensor Coreでは4×4の行列演算以外では単なるFP16演算器として動作させることで、擬似的にFP16演算器としても機能させています。

逆に、GeForce GTX 1660 TiのFP16演算器を用いて4×4行列演算を実行しようとすると計算の完了に必要なサイクル数が長くなり遅くなります。

以上のことはGeForce RTX 2060に搭載されているTensor Coreよりも、GeForce GTX 1660 Tiに搭載されているFP16が劣っていることを意味します。

つまり、GeForce RTXシリーズと比較するとGeForce GTX 1660 Tiはかなり見劣りがするスペックになっています。どうしてもRTX版の2060以上を買わせて、レイトレーシング対応ゲーム普及の起爆剤にしようという意図が垣間見えます。

Tensor Coreを省いてゲーミング用の演算器に特化したTuring世代の中では最高峰の位置づけであるGeForce GTX 1660 Tiレベルの性能がこの程度とは正直かなり微妙です。Turing世代にもかかわらず1000番代の番号しか付けられなかったのは、1070よりも性能が低いのでそれより上の番号を振ることができなかったためです。

レイトレーシングコアが不要で純粋にゲーム性能に特化したグラボが欲しい場合でも、GeForce RTX 2060以上を買うべきです。

インデックス:

1位 ELSA

・ELSA GeForce GTX 1660 Ti S.A.C GD1660-6GERTS(VD6979)

2スロット占有(厚さ43mm)。全長206mm。ブーストクロック1,770MHz。ファン×2。補助電源8ピン×1

2位 ASUS

・ROG-STRIX-GTX1660TI-O6G-GAMING

2019年2月発売。2.5スロット占有(50mm厚)。全長301mmで12インチ以内。ブーストクロック1890MHzがこのグラボ最大の売り。ファン×3。補助電源8ピン×1

・TUF-GTX1660TI-O6G-GAMING

2019年5月発売。2.3スロット占有で46mm厚。全長205mm。ブーストクロック1,845MHz。ファン×2。補助電源8ピン×1

・DUAL-GTX1660TI-O6G

2019年2月発売。公称2スロット占有だが厚さが44mmもある。バックプレート方向にもファン方向にも厚さがはみ出しているため、両方向に余裕が無いと厳しいグラボ。全長は215mmで8.5インチ以内。ブーストクロック1,830MHz。ファン×2。8ピン×1

・PH-GTX1660TI-O6G

2019年3月発売。2スロット占有(厚さ39mm)。全長174mmなのでMini ITXマザボから少しはみ出す程度のサイズ。ブーストクロック1,815MHz。ファン×1。8ピン×1

3位 MSI

・GeForce GTX 1660 Ti GAMING X 6G VD6892

2019年2月発売。2.3スロット占有(厚さ46mm)。バックプレート側にははみ出しておらずファン側に3mmオーバーしている。全長247mmで10インチ以内に収まっている。ブーストクロックは1,875MHzでZOTACのAMPより上。ファン×2。補助電源8ピン×1

・GeForce GTX 1660 Ti AERO ITX 6G OC VD6893

2019年2月発売。2スロット占有(厚さ41mm)だがファン方向に1mmだけ2スロット規格からはみ出している。理由はこのグラボはMini ITXマザーボードに搭載するだろうということから、Mini ITXマザーボードにはPCI Expressスロットが1つしかないため隣り合う別のボードがないという想定があるため。グラボのとなりに電源ユニットがあったりPCケースの蓋がある場合は干渉する場合もあるので注意。全長178mmはMini ITXマザーボードから少しはみ出す程度。ブーストクロック1,830MHz。ファン×1。補助電源8ピン×1

4位 GIGABYTE

・GeForce GTX 1660Ti 6GB WINDFORCE  GV-N166TOC-6GD

2019年2月発売。ファン×2

・GeForce GTX 1660Ti 6GB  GV-N166TIXOC-6GD

2019年2月発売。2スロット占有。ファン×1。小型PCケースにも収まる全長が短いタイプ

5位 玄人志向

・GALAKURO GK-GTX1660Ti-E6GB/MINI

2019年3月発売。2スロット占有(厚さ38mm)。全長175mmのMiniITXサイズ。ブーストクロック1,815MHz。ファン×2。補助電源8ピン×1

・GF-GTX1660Ti-E6GB/DF

2019年2月発売。2スロット占有(厚さ38.6mm)。全長214mmで8.5インチ以内。ブーストクロック1,785MHz。ファン×2。補助電源8ピン×1

6位 ZOTAC

・ZOTAC GAMING GeForce GTX 1660 Ti AMP 6GB GDDR6 ZT-T16610D-10M (ZTGTX1660TI-6GBAMP) VD6899

2019年3月発売。2スロット占有(41mm厚)。バックプレート側にはみ出しているので隣にPCI Expressボードを挿す場合は注意。全長209.6mmは8.5インチ以内のサイズ。ブーストクロック1,860MHz。ファン×2。補助電源8ピン×1

・ZOTAC GAMING GeForce GTX 1660 Ti 6GB GDDR6 ZT-T16610F-10L (ZTGTX1660TI-6GB) VD6900

2019年2月発売。2スロット占有(厚さ35.3mm)。2スロットに十分収まるほど薄くできている。全長173.4mmはMini ITXマザーボードから少しはみ出す程度。ブーストクロック1,770MHzは低め。ファン×2。補助電源8ピン×1

7位 Palit

・NE6166TS18J9-1160A (GeForce GTX1660Ti 6GB Dual OC)

2019年3月発売。2スロット占有(厚さ40mm)。全長235mmで9.5インチ以内サイズ。ブーストクロック1,815MHz。ファン×2。補助電源8ピン×1

GTX1660TIデュアルOC 6G
NVIDIA GEFORCE
¥32,000(2022/09/28 12:00時点)

・NE6166TS18J9-161F (GeForce GTX1660Ti STORMX OC 6GB)

2019年2月発売。2スロット占有(厚さ40mm)。全長168mmサイズはMiniITXマザーボードの範囲内に余裕で収まる。ブーストクロック1,815MHz。ファン×1。補助電源8ピン×1

8位 Colorful

・Colorful iGame GeForce GTX 1660 Ti 6G

2019年3月発売。2スロット占有(厚さ40mm)。全長215mm(8.5インチ)。ブーストクロック1,770MHzは低すぎるのでおすすめしません。ファン×2。補助電源8ピン×1