トレードシグナルの見方

スポンサーリンク

統計的アービトラージの概要

本サイトに掲載しているものは世界各国の株式指数先物、金・銀・白金・銅などの貴金属先物、原油・天然ガスなどのエネルギー資源先物、小麦・トウモロコシ・大豆・粗糖などの農産物先物、為替先物(FX)のうち、2つの銘柄を同時にロング・ショート取引することによって、相場の上下に関係なく価格の歪み(非効率性)を収益として確定させる統計的アービトラージという戦略のトレードです。

これは俗には「サヤ取り」と呼ばれているものですが、本サイトに掲載しているものは単にNT倍率を計算したり、金銀倍率を計算したり、CAPM(相関係数)を計算するといったことは行っていません。それらの方法には為替の分析に対して有効であるという、金融時系列分析としての根拠がないからです。

本サイトで用いている方法は共和分分析と呼ばれる、共和分推定と共和分検定を行ってペアを絞り込む方法です。

数量について

数量は絶対量ではなく比率を指しています。例えば[金/円]が1単位の買い、[銀/円]が100単位の売りだった場合、[金/円]0.01単位、 [銀/円]1単位でも同じ結果が得られます。ペアとなる各銘柄の売買数量の「比率」は重要ですが、数量の絶対量は全く重要ではありません。絶対量は各自の リスク許容量で決定されるべきものです。

金/カナダドル(Gold/CAD)の数量は1、カナダドル/スイスフラン(CAD/CHF)の数量は757.43とあった場合、この「数量」はロット数 ではなく「通貨単位」と比較します。Goldはそもそも金額が大きいので1通貨単位から取引できる業者が多いはずです。Gold/CADが1ロッ ト=100通貨単位で設定されている業者の場合、最小数量で取引するならば0.01ロット=1通貨単位になります。次にCAD/CHFの数量が 757.43ですから、1ロット=10万通貨単位の業者の場合は0.0075743ロットになります。もしCAD/CHFの最小取引単位が0.01ロット だった場合はこれでは取引できないので、例として両方10倍します。つまりGold/CADが10通貨単位=0.1ロット、CAD /CHF=0.075743(切り捨てて0.07)ロットになります。ここでは10倍しましたが、2倍でも1.5倍でも同じです。重要なことは両銘柄に乗 じる倍数を揃えること、つまり片方の数量を100倍したらもう片方も100倍、片方の数量を半分にしたらもう片方も半分にすることです。

手数料について

先物統計的アービトラージでは往復で0.1%の売買手数料をマイナスした上で計算しています。

往復手数料0.1%を見積もっているので、USD/JPYが80円だった場合は8pipsの手数料を考慮しています。

USD/JPYが120円だった場合は12pipsの手数料をマイナスした上で勝率やリターンを算出しています。

USD/JPYで12pipsもの手数料を見積もっていることからも、とても大きい手数料を見積もっていることがわかると思います。

たとえ1ドル70円の円高水準であっても7pipsの手数料がかかるという前提でシグナルを計算しているのです。

さ らに統計的アービトラージはAUDJPYとNZDJPYのように、2つの通貨ペアを組み合わせて取引するので、もう片方の通貨ペアでも同様に手数料を引い ています。つまりAUDJPYで0.1%、NZDJPYで0.1%の手数料がかかると想定して利益から差っ引いています。手数料をこれだけ引いても利益が 出るようにできるのが統計的アービトラージです。

手数料が小さくないと成り立たないロジックは良いロジックとは言えません。良いロジックというのは手数料がとても大きくても利益を出すものです。

トレードの詳細の見方

2つのポジションで一つのエントリー単位

本サイトに掲載しているのはマーケット・ニュートラル戦略を統計的アービトラージを用いて実現し、さらに2銘柄に絞ったペアトレードを用いたシグナルです。

なので同時に2つの銘柄を取引する必要があります。

トレードの詳細には2つの通貨ペアの取引の方向(ロングまたはショート)と数量を掲載しています。

例えば金/JPYの買い、銀/JPYの売りのようになります。このときは金と銀が似た動きをしているため、片方をロングし片方をショートすることで価格の非効率性をアルファ収益として抜き取ることになります。

中には両方とも「買い」のペアになることもあります。これは両銘柄が反対の動きをしている場合に起こります。例えば株価指数と国債のようなものだと両方ロングになることがあります。

参考価格

シグナル発生時点での当方で確認している価格です。この価格にだいたい近ければ、シグナル発生から時間が経った後でもエントリーすることができます。

数量

統計的アービトラージの肝であり、極めて重要な数値です。

例えば金/円 数量1、銀/円 数量100となっていた場合は、金:銀=1:100の割合でポジションを保つ必要があります。

このとき、絶対量は関係なく「比率」のみが重要なので、金10通貨単位、銀1000通貨単位でもOKです。

各種統計量の見方

勝率

過去の取引のうち、利益がでたトレード回数を総トレード回数で割ったものです。このとき、上述した手数料を引いた上での損益で、利益か損失かを判断しています。

プロフィットファクター(PF)

プロフィットファクター(PF)とは利益総額を損失総額で割ったものです。プロフィットファクターが1のときは利益と損失が釣り合っている、損もしなければ得もしていない状態だと言えます。

プロフィットファクターが2の場合は損失額より利益額が2倍になっていることを示します。

このプロフィットファクターは個人投資家の世界ではよく使われるようですが、あまり優秀な指標ではありません。

しかしこの指標に慣れている人が多く、閲覧したいという要望があることから一応算出して表示しています。

オープンからクローズまでの平均日数

そのペアの過去のトレードにおいて、平均的に何日でポジションが閉じたかを算出して表示しています。

2日とあったら暦上で平均2日でポジションが閉じるという意味です。

暦上というのは、営業日ベースではないということです。

つまり月曜にポジションが開いて、翌週月曜にポジションが閉じた場合は、営業日ベースだと5日ですが、暦上は7日になります。

当サイトは後者の7日で表示しています。

金曜にポジションが開いて、月曜にポジションが閉じた場合は1日ではなく3日と表示しています。

推定リターン

推定リターンとはアービトラージペアから得られるであろうリターンのことです。これはオープン時点での情報を元に算出しているため、実際そのリターンが得られるとは限りません。

相場の状態が維持され、素直に市場の歪みが収斂すればこの推定リターンそのものが得られますが、実際は相場の状態が刻一刻と変化しているため異なる結果となります。

この推定リターンを「スプレッド」とも言います。ここでのスプレッドはよくFXで言われるOfferとBidの差である手数料のことではありません。 上場先物やオプションをやっている人なら、限月間スプレッドというのを知っていると思いますが、そのスプレッドの意味です。このスプレッドがまるごと得ら れるのなら推定リターンと同じ実現リターンが得られることになりますが、実際は得られるスプレッドが小さくなったり大きくなったり相場の変動によって変化 します。

推定リターンは実現リターンより大きめになる傾向がありますが、推定リターン方が小さくて実現リターンの方が大きくなることもあります。

実現リターン

ポジションクローズ時にどれだけのリターンが確定できたかの数値です。推定リターンより小さくなることが普通ですが、まれに大きくなります。

この実現リターンも手数料を差し引いた上で算出しています。

例えば1ドル100円の水準でUSD/JPYとUSD/CHFのペアで取引した場合において、実現リターンが0.2%だったとき、これは20pipsの利益が得られたことになります。もし先物でレバレッジ10倍を使っていれば2%の利益が得られることになります。

トレード時に事前にわかるのが推定リターン、トレードがクローズした時点でわかるのが実現リターンになります。

代表的な統計的アービトラージペア

金/ドルと銀/ドル

取引数が多い上、累積リターンも極めて大きいペアです。強い閾値を用いなくても素直に平均回帰するため取引機会が多く、さらには平均回帰するまでの期間も短い部類に入ります。特に2009年までは2日に1回は取引がある結果になっていましたが、最近は共和分検定を通過しないことが多くなっています。つまり有名なペアであっても常に”サヤ取り”ができる状態ではないということが重要です。”サヤ取り”できる状態にあるかどうか、それを統計的に計量時系列分析で判断するために共和分検定を用いています。

スポンサーリンク

フォローする