ギリシア・ローマ名言集 (岩波文庫)


この本は著者による解説付きです。文庫サイズで、横書きの本なので右開きの本です。そこが他の類書と違います。大きくギリシアの部とローマの部に分かれています。


掲載されている句の数は211です。最初に原文の日本語訳がかかれています。一行から数行程度です。その次にラテン語の原文が書かれています。これだけで終わっている項目もありますが、多くは著者による解説が入っています。これは割りと長めで、5行以上から20行程度入っているものが多いです。全体的に感じるのは、中国の古典と違ってえらい現実主義で、悲観的だということ。中国の古典は達観した感じを受けますが、ギリシア・ローマのものは、キリスト教圏という土地柄なのか、現実の厳しさをそのまま言葉にしたり風刺したものが多い印象を受けます。これは著者がセレクトしたものなので、あえてそういうものを選んでいる可能性もありますが、キリスト教が我慢の宗教であることからすると、中国みたいに達観した思想にならないという感じはします。しかも共感できるものが私はあまりありませんでした。著者の解説も、背景の事実関係の解説だけならいいのですが、意味の解釈にまで踏み込んでしまっているのが、先のゲーテ格言集と違うところです。180ページくらいの本なので分量的にも物足りないですから、私は中国古典事典の方を暇な時に読んでいます。