アルゴリズムC・新版―基礎・データ構造・整列・探索


アルゴリズム本には、入門書のセジウィック著のものと、標準レベルとしてアルゴリズムイントロダクションがあります。この本はセジウィックの本の和訳版です。


原著を見るとわかるのですが、この本はワイド版で本来書かれています。左右に見開きが大きく、左右の余白には図表が多く入れられており、本文を図表で邪魔しないようになっています。一方で和訳書はどうなっているかというと、B5版サイズの本で左右に無理やり余白をつくってそこに図表を入れています。そのため本文は多少窮屈ですが、綺麗な組版になっています。少なくとも前の版の和訳書よりは断然読みやすいです。前の版の本は訳がかなり硬く、意味をとるのが難しいのが本音でした。この版は訳がだいぶこなれてきています。バグを虫と訳すのは相変わらずですが、概ね読みやすい本です。ですが分量が膨大で、B5版サイズで700ページもありますから、通読するのはかなり根気がいるでしょう。そもそもアルゴリズムは数学で、かなり気合を入れて勉強しないと身につかないですから、頑張って読んでみましょう。しかもこの本で扱っているのはソートと探索。この後には、文字列探索や、グラフ理論、暗号理論、ジオメトリなど様々なアルゴリズムがあります。ですが和訳されていません。出版されないところを見ると、大変すぎてやめてしまったのではないかと思いますが。この本一冊だけでも翻訳が相当大変だったことがわかります。一読する価値はある本です。